ーOOO-力の限り、願いを込めて

 
 こないだは明治神宮で禊ぎをしてきたですよ。

 一般の人が明治神宮で禊ぎを行うことはない、ということだったのでなかなか貴重な体験でした。
 レポートはまたいずれ。(「またいずれ」な宿題がたまってますね…)
 
 で、禊ぎの済んだ身体で、明治神宮をお参りしてきました。
 本殿の柱の前で、明治神宮文化課のかたが
「みなさん、この柱を良く見てください」
 
 見ると、柱は傷だらけです。
「ちょっと横からも見てみてください」
 
「建物の表側を向いている部分は傷だらけで、本殿の内側の方は傷がないでしょう? さて、この傷、どうしてできたと思いますか?」
 しばらく考える参加者。
 と、そのうちの一人が
「あっ! お賽銭ですか!?」
「そう、そのとおりです」
 明治神宮では正月の3が日は混雑するため、普通のお賽銭箱ではなくて大きなお賽銭ゾーンが作られます。上から二枚目の写真でいうと、左右の大木のあたりに囲いができて、そこから向こう側すべてがお賽銭を投げ入れるゾーンになっています。
 で、3が日は人が多すぎて、その賽銭を入れるゾーンまでたどり着けない人が多いわけで、もっと遠くからお賽銭を投げ入れる人が出てきます。
 あんまり手前に落ちると御利益がないと考えるのか、なるたけ本殿に届くように、願いが神様に届くようにと、ちからいっぱいお賽銭を投げつける人がけっこう多いのだとか。
 さっきの写真は建物の端の柱でしたが、真ん中のこの柱は下から上までびっしりと傷だらけで真っ黒になっています。
 明治神宮東京大空襲の時に焼けて、再建されて50年を迎えるので、まだそんなに古い建物ではないのですがこの有様です。
 
 建物に傷がつかないように、今はお正月になると柱にカバーをかぶせているんだそうです。