ーOOO-もうすぐ手の届きそうな未来へ
先日のNHKニュースで見たんですが、どうやら最近ハリウッドでは3D映画がブームなんだとか。
最近のアメリカ製CGアニメはほとんど3D化されていて、実写映画でも3D撮影用カメラの導入が進んでいるとか。
そして通常の上映より2〜3ドルほどチケットが高いのに、多くの人は進んで3D映画を選ぶそうです。
たとえばモンスターVSエイリアンという映画の場合、上映館の3分の1のスクリーンだけが3D上映をしていたのですが、全興行収入のうち56%が3D上映のスクリーンだった、という調査結果があります。
日本でも3D映画の上映館が増えてきて、現在は全国で120スクリーンくらい存在するのだそうです。
さて、昔の赤青メガネとは全く違う、ハリウッドの最新技術の3D映像って、どんなものなんでしょう?
ということで今日はパナソニックの3D映像体験イベントに行ってきたですよ。
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人間は両方の目で物を捉えます。左右の目それぞれに見える風景は少しずつ違い、この差を脳の中で処理することで私たちは遠近感を感じています。
そこで3D立体映像では、左右の目それぞれで違う絵を見ることで立体感を感じさせています。
今回のシステムではこれに対応した3Dシアターシステムが必要です。
3D映像を収録した3D-BD Disk、それを再生する3D-BD Player、そして3D-ディスプレイです。
3D-ディスプレイの映像をこのメガネをかけて鑑賞します。
左右60フレーム、あわせて120フレームの画像がモニターに表示されています。
メガネは高速にシャッターが切り替わっていて、左右の目それぞれで映像を分けてみることが出来ます。
画像下の文字部分はぶれていますが、メガネの中の映像はブレていないことがわかるでしょうか?
実際に何本かの映像を見ましたが、たしかに動きは自然でしたし、画像はBDですからそれは綺麗なものでした。
なかなか素晴らしいんですが、家庭で使うには対応のプレイヤーとテレビを買う必要があって、それはまだ発売されていないし、現在はまだ細かい規格の策定中である、と言うことが気になりました。
日本では地デジが2011年にはじまります。その頃までに薄型テレビの買い換えが起こります。これを過ぎてしまえば、ユーザーはすぐに「買い直そう」とは思えないはずですし、しばらくの間テレビは売れなくなるでしょう。
ということで、一刻も早く規格を策定して、あまり価格を高くせずに市場にすぐ商品を投入してほしいです、とお願いしておきました。
ところで、3D映画を見ていると、スゴいなーと思う反面でちょっと映像に違和感を感じるときがあります。違和感のない完璧な3D映像って作れないんでしょうか?
と思ったんですが、コレはなかなか難しいみたいです。
カメラのレンズで捉えるモノのゆがみと、普通に目でモノを見たときのゆがみは異なります。
それから、左右の目の幅は平均6.4センチなのですが、映画を撮る時は立体感を増すために左右のレンズを放す事もあるそうです。
見る側の私たちも、左右の目の幅が6.4センチとは限りません。
さらに、映像を映し出すスクリーンの大きさ、見る距離によっても効果の現れ方が変わります。
ほかにもいろいろと理由はあるみたいですが、だから全てのヒトを納得させる「自然な立体感」というのはなかなか難しいモノなのだそうです。
ちょっと話はそれますが、人間の頭の形を模したダミーヘッドにマイクを仕込んで録音するバイノーラル録音というのがあります。コレで録音した音声は、そのダミーヘッドに近い頭の形をしたヒトにはとても立体的に聞こえますが、そうでないヒトにはピンと来ないものなのだ、という話があります。
人間の目や耳は、簡単には騙せない、なかなかスゴいものなんですね。
イベントの話からは離れるんですが、これだけすごいクオリティの3D映像対応テレビが出来るなら、映画だけじゃなくてゲームにも生かして欲しいと思いました。
最新のゲームはほとんど3Dです。
ゲームにディスプレイが4:3か16:9かを選ぶモードがあるように、立体表示か否かを選ぶモードがあると良いですよね。
そんでもってWiiリモコンで操作したりしてな。それから、立体映像のドライブゲームなんかが出来たらヤバくて楽しそうですよね。
ということで、そう遠くない手の届きそうな未来にやってくる、手の届きそうな3D映像のお話でした。