ーOOO-写るんだもの

 ということでペンタックスQを買って以降のワタクシなのですが。
 ペンQを買った当時は、気合いを入れて写真を撮るときはペンQを使って、日常のスナップ写真はケータイのカメラにまかせることになるだろう、と思っていて。
 それまで使っていたFinePixF300EXRは、サブ機・予備機として、徐々に退役していくだろう…と思っていたのです。


 いざペンQを持ってみると、思ったように写すにはそれなりの修行と忍耐が必要だし、イザというときにレンズ交換とかめんどくさいし、1枚撮るのに気合いがいるカメラだったのだ。
 いや、でもペンQは、そのめんどくささが面白いんですよ。お気に入りです。


 スマホの…ソニーエリクソンミニ(S51SE)のカメラは、かなり画質が良かったけれど。
 でもポケットに入れて歩いていたら、レンズの表面のコーティングがあっというまにはがれてきた。
 コーティングのはがれた部分は微妙にピントが合わず、ボケてしまう。かといってレンズの表面に保護シールを貼ると、これまたピントがずれて、全体的にボケボケな写真が出来上がってしまう。
 カメラの起動もそんなに速くないし、ホワイトバランスの調整なんかの設定メニューがそれなりに奥深くて、設定がめんどくさい。そうこうするうちにネコが逃げていってしまう。


 日常的に持って歩いて、ネコが通りかかったらサッと出して写して…みたいな使い方をするなら、デジタル一眼レフより、コンパクトデジカメのほうが身軽で気軽だと再確認。
 あと、買ったばかりのピカピカのペンQより、使い古しのF300EXRのほうがガシガシ持ち出して使いやすい、という気やすい感じもありました。


 F300EXRはたいした画質じゃないから、写真をブログに上げる前に、いったん色調節とかをやらないと納得いかなくて、めんどくさかった。
 だから、あんまりよくないカメラなのかなーと思っていたんだけれど。
 あれこれ比べてみてわかったのは、F300EXRはどんな時でもシャッターを押しさえすれば、それなりの写真が撮れるって言うことだ。
 F300EXRはフジフイルムの製品なのだが、「どんな時でもシャッターを押しさえすれば、それなりの写真が撮れる」っていう個性は、「写るんです」的だと感じる。
 どんなシロートでも、とにかくシャッターを押しさえすれば、それなりに撮れちゃうのだ。


 ペンQで写真を撮ったあとは、そこから色調節というと、なかなか苦労する。というのは、なんだか作品的な写真に撮れているので、その出来上がった作品のバランスをあらためて調節するのは、どうもいじりにくいのだ。
 F300EXRで撮った写真は、とにかくフツーに仕上がっているけれど、いつもどこか物足りない。その物足りなさを1枚1枚修正しながらブログに上げている。めんどくせーっちゃーめんどくせーのだが、手ブレさえしてなければ後でなんとかなるバランスの写真が撮れているのだ。


 こないだ公園で子ガモたちを撮ったときは、ペンQも持って行ったのだが、あの当時は標準ズームしか持っていなかったからズームが弱くてどうしても寄り切れず、結局F300EXRで撮ったのだった。
 それから日食を撮ったり、去年の夏には富士山に登ったり、思えばF300EXRともけっこう長いつきあいだ。
 撮影枚数は1万2千枚を超えたようだ。


 んで最近、シャッターボタンとモードダイヤルがバカになってきてしまった。
 うーん、これはいよいよ退役か?
 修理するったって、1万円以上するだろうし。
 もうちょっと予算を奮発して、FinePixの新しいヤツに買い換えか? それとも、まったく別なメーカーのヤツか?
 というところで不意におもいだした。
 コレを買ったときに、ビックカメラの5年長期保証に入っていたことを。
 5年長期保証は、購入時の代金の5%分のビックポイントを払う必要があって、当時はもったいねーと思っていたのだが、あのとき払っておいて良かった。修理代金もさることながら、うっかりしたら新しいカメラを買っちゃって大散財するところだったからな!
 どうやら修理は無料で行われるようで、まずは一安心。
 世間的には名機と呼ばれはしないけれど、アレは自分の手になじんだ大事な愛機だ。
 修理から戻ってきたら、まずは近所のノラネコでも撮りに行こうではないか。