ーOOO-K-3IIの新機能、リアルレゾリューションシステムを試してきた件について
先日おこなわれた「ペンタックスリコーオフミーティングin東京」に行って、ペンタックスの最新機種「K-3II」に触ってきたので、ちょっくらそのオハナシを。
ペンタックスリコーオフミーティングというのは、ペンタックスとリコーのユーザー向けのイベント。今回は、気軽な公園での撮影会とともに、最新機種の無償貸し出しが行われました。
今回の目玉は、なんといっても発売になったばかりの新製品「K-3II」。なかでも、この機種の新機能「リアルレゾリューションシステム」が、ワタクシたいへん気になりました。
以下、今年のCP+での説明スライドを使って、ざっくり説明を。
デジタルカメラのセンサーは、4画素を1セットとして、それぞれの画素でR,G,B,Bの光を受け取っています。Rの画素の部分ではGとBの色情報を得ることが出来ないので、隣の画素のデータを参考にしながら、計算によってフルカラーの画像を得ています。
2400万画素のセンサーと言っても、実際にはRが600万画素、Gが1200万画素、Bが600万画素分の情報しか取り込んでいないのです。
リアルレゾリューションシステムでは、撮影時にセンサーを超高速で4回動かすことで、1つの画素の位置でR,G,B,Bの全ての光を受け取っています。
上のサンプルの左右を見比べてください。まゆ毛やまつ毛が繊細に表現されたり、背景の金箔部分が奥深いというか立体感のある表現になっている感じがわかるでしょうか?
とはいえコレは、イベントの席上でのプロジェクターで拡大された画像です。
実際に撮ってみると、どーなのよ?
で、今回のイベントでは、新発売の「K-3II」と「HD PENTAX-D FA 150-450mmF4.5-5.6ED DC AW」が三脚にセットされ、写真家の田中希美男先生がオススメの設定を使って、自由にリアルレゾリューションシステムの撮影を楽しむことが出来ました。
撮影の注意点はざっくりいって、「三脚必須」「リモコンか2秒タイマーで」「ほどほどに絞ること」。
そのほか詳しいことは田中希美男先生のブログでどうぞ。
実際に撮影してみました。
上の写真がリアルレゾリューションをオンにして撮影したもの。(→拡大画像はコチラ)
こちらの写真がオフで撮影したもの。(→拡大画像はコチラ)
中央の時計部分を拡大してみました。
左がリアルレゾリューションをオン、右がオフです。
文字盤や針のクッキリ感がちがいます。
さらに拡大すると(→こちら)、オンのほうでは「SEIKO」の文字のまわりに独特のギザギザというかドットが発生していることが判ります。これがリアルレゾリューション画像の「クセ」になります。ですが、この「クセ」を悪く評価したとしても、文字盤のクッキリ感や、屋根のトタンのザラザラ感、トタンの継ぎ目のめくれ上がったエッジの表現は素晴らしいと感じました。
写真のいちばん左下部分を拡大してみました。
左がリアルレゾリューションをオン、右がオフです。
オフの画像だとフェンスの金網がかろうじて確認出来る程度です。
ですが、リアルレゾリューション画像ではフェンスの金網が重なり合っている様子がハッキリ見えます。
拡大すると(→こちら)上の方の葉っぱに不思議なドットが確認出来ます。これは、リアルレゾリューション撮影中に風が強く吹いたため、揺れた葉っぱが不自然に合成された物と思います。とはいえオフの画像では葉っぱの輪郭が溶けているコトを考えると、しっかり写っているからこそ破綻が見えてしまった、と解釈出来ます。
ぶっちゃけ、ブログサイズの横600ドット程度の写真では、そのオンオフの差がわかりにくいのではないかと思います。
ですが、リアルレゾリューションを使った写真は、一枚あたりの情報密度が高いのは確かです。ブログの書き手からすると、写真のトリミングがしやすそうで助かります。
去年の暮れにk-S1を買っちゃった身からすると、そう簡単に買い換えるワケにはいかないんですが、しかし「値段分の画質の差」を、確かに感じることが出来ました。
予算が許せば、ぶっちゃけ買い換えたいなー。いや、まあ、でもね…うーん。
いまは物欲にグラグラ揺れているワタクシだったのでした。