ーOOO-驚天動地

「ここ何日か、千葉のほうで地震が多いじゃないですかー?」
「んー。多いよねぇ」
「こんなに続くと『次はどうなっちゃうんだろう? 天変地異かな?』とか思いません?」
「あー、次はね、天変地異っつーか、月食が来るよ、皆既月食
「えー? 地震月食、関係ないじゃないッスか? ホントに来るんすか?」
「来る来る来る! 今度の土曜日の夕方に、ホントに来るんだって!(←違った:正しくは28日火曜日の夕方)」
「へー? じゃあ、ちょっと見てみようかなぁ」
「科学万能の世の中だからさ、地震はともかく、月食とかは次にいつ起こるかとかわかっちゃう時代だけどさぁ。でもさぁ、もしそんなのがわからない時代だったとしたら、こんなふうに何度も何度も地震が来て、んで皆既月食が起こっちゃったりしたら、スゲェビビっちゃうだろうなぁ」
「もう月食だけで不安でしょうねー。『この世の終わりがやってくるのか!?』みたいなー」
「なんかやたらめったら暑い日が続いちゃってさー。んで雨が降らなくってさー。んで地震が連発で、月食だものなー。しかも皆既月食。とさー、村の長老が『これはタタリぢゃ!』かなんか言っちゃってさぁ、生け贄かなんか捧げちゃったりしそうだよなー」
「たかが皆既月食ごときで、村一番のかわいい娘が生け贄になっちゃうわけでしょ? そんな死に方、気の毒すぎる…」
「んで結局、何も起こらなくってさぁ、『神の怒りは静まったのぢゃ!』とかいっちゃって、長老が一人で手柄顔だよ。ちげーよ、神の怒りじゃなくて月食なんだって。生け贄なんか捧げなくても、祟りなんか起こらなかったんだっつーの」
「天体観測がすすんでなかった頃は、マジでそう言う話がいっぱいあったんじゃないッスかね…。ってか、そう言う月食の研究みたいのって、そんなに古い話じゃないですよね?」
「うーん、日本だと関孝和和算術とかになるのかな? とすると、江戸時代の末期くらいかな?」
「外国だとどうなんですかね?」
「えー? 良くわかんないけど、んーと、ガリレオとか? コペルニクスとか? ケプラー?」
「なんか、ちゃっかりダビンチとかが研究してそうじゃないですか? あとアリストテレスとかも」
「ソレ、ありそうだなーとか、つい思っちゃったけど…。でもなんか、時代とかバラバラじゃね?」
「いや…。うーんと…」
「あれこれ言ってみたけど、結局オレたち、なーんにもわかってないっつーか…」
「大丈夫ですよ、そんなことわかんなくたって、それでも地球は回ってるんですからッ!!」