ーOOO-いつまでたっても「面白そう」

 あれはいつのことだったか。10年近く前の話になるかも。
 フジテレビの日曜昼12時、「上岡龍太郎にはダマされないぞ!」って番組の中での出来事。久本雅美の妹がテレビに出始めるようになったころで、フリートークで久本妹は延々としゃべっていた。そのとき、その話を大竹まことがさえぎって、こんなことを言った。
「んー、たしかにお前の話は上手だよ。マチャミの妹だものな。お姉ちゃん譲りなのかな。でもな、お前の話は、ずーっと『面白そうだなー』と思って聞いていると、いつまでたっても面白そうなまんまで終わるのな」
 ワタシはその話を聞いて以来、「面白そう」というのはテクニックで、本当に「面白い」というのとは違うんだ、と思うようになった。

つけたし

「面白そう」はテクニック。
だから、教えることや教わることができるし、頑張れば身に付く。小説で言えばプロットとか、文章作法だとか。
「面白い」はソレとは別。
プロットや文章作法をいくら知っていても、面白い小説が書ける訳ではない。