ーOOO-いいかげんなコーヒー

 いつも愉快な弊社なのだが。
 最近ボイラーの調子が悪かったのでボイラー屋の修理のヒトをお呼びした。
 今日みたいに寒い日は、修理のヒトもさぞ寒かろう。
 んでワタシは、修理のヒトに暖かいコーヒーをお出ししようと思った。
 コーヒーはインスタントじゃなくて、豆を挽きます。それも電動じゃなくて手でごりごりハンドルを回すヤツ。
 コーヒーを入れる前の面倒臭いダンドリがワタシはけっこう好きです。自分で飲む時であれ、ヒトさまにお出しする時であれ、おいしくなれなれと祈りながらハンドルを回すのが吉でありましょう。挽いている最中に、柔らかくコーヒーの匂いが漂ってきます。これがワクワクするワケです。
 コーヒーメーカーからプクプクぽこぽことお湯が出て、豆を蒸らしていきます。いよいよコーヒーの匂いが強く立ちのぼってきます。
 このコーヒーメーカーは格安品なのですが、コーヒーポットの部分がステンレス魔法瓶になっているのが自慢です。コーヒーメーカーでグラグラ熱して味もそっけもないコーヒーになる心配がありません。それにサッと外してそのままテーブルに持って行けて、それでいて冷めない所が良いワケですね。
 んでこの私物のコーヒーマシーンで、カップ4杯分ほどのコーヒーをポットに作り、そこに「どぽん」といいかげんに砂糖をスプーン一杯ぶちこんで。ひとくち味見してみたら、缶コーヒーで言うところの「微糖ブラック」的な、いい塩梅の甘さとコーヒーの苦みと酸味がバランスして非常に美味しい一杯が出来上がりました。
 んで修理のヒトにそのコーヒーポットをお出ししたら、1時間ほどして修理を終えた時、そのコーヒーポットは空っぽになってました。うひゃ、カップ4杯分全部飲んじゃいましたか!?
 「美味しいコーヒーをお出しして良かった」という気持ちと、「あちゃーしまった、自分の飲む分をもっと確保しておくんだった」という気持ちが交錯しました。
 あとで自分用にコーヒーをもう一回作ってみました。でも同じ豆のはずなのにビミョーに味が落ちる気がして。っつーか味が落ちる。なぜだ。
 同じ加減で入れたはずなのに、毎回違う味になる所がコーヒーの奥深い所で楽しい所なのザンス。