ーOOO-手相占い師との再対決

 いつも愉快な弊社の有望期待新人後輩くんは、危ない橋を渡りたがる男で数々の武勇伝を持つ。
 架空請求詐欺の業者とのやりとりの話なんかは実にサイコーだ。
 だから、日テレの番組で架空請求詐欺とやりあった話などを1冊の本にまとめた『イマイと申します*1』という本の話をしたら、
「うわー、その手があったか! オレも自分の体験談を1冊の本にまとめて出版したりしたいです!」
とか言い出して、危ない橋をみずからすすんで渡りたがる性分がエスカレートしてきました。


 んで、そんな彼が先日出かけたときのこと。駅前に
「手相占いの勉強をしているんですが、あなたの手相を見せてくれませんか?」
と声をかけてくる男が立っていたのだそうな。
 以前もそんなことがあった。そのとき占い師が「あなたは貯金をしていますか?」と尋ねた。後輩はついうっかり正直に「全く貯金してません」と答えて、そのときは何事もなく占いは終ってしまったのだが。
 しかし、手相を見ながら、なぜそんな質問をする必要があるのだろう? 何かが引っかかる。
 そして今回の占い師もやはり、手相を見ながら「あなたは貯金をしていますか?」と尋ねてきた。
 そこで、後輩は今回、「かなり貯金してます」と答えた。
 そしてそれはやはり、占い師にとって大事な質問だったらしく、何事もなく占いをすませて終った前回とは全く異なる事態が訪れたのだった……。


 その話は非常におもしろかったんですが、どうやらウチの後輩は体験談を本にしたいと考えちゃっているらしいから、書いちゃまずいだろう。いや、書きたい! だっておもしろい話だし! そうさ、言論の自由憲法で保障されちゃってるよ! でもやっぱ書いちゃダメだろう。
 と、いうことで、面白くて面白くてココに書きたいネタがあるのに、書くに書けないという苦しみをここ何日か味わっております。