ーOOO-銀座の「太陽」

 こないだの水曜日の午後は、銀座に行って「太陽」という映画を見てきました。
 「太陽」終戦のときの昭和天皇を描いた映画です。この映画は以前町山智浩さんが紹介していたことがあって(←ネタバレ注意)、ソレを読んでこの映画に興味を持ちました。あと、この映画で昭和天皇を演じたのがイッセー尾形さんだったので、その演技っぷりを見たかった、っつーのがあります。
 水曜日は関東地方に台風が接近していて悪天候だったにもかかわらず、ワタシが見に行った午後3時半の回は上映40分前には立ち見席の券しか残ってなかったです。けっこう混雑していてびっくりしました。お客さんはおじいちゃん率が高かったですが、若いヒトも見に来てました。


 この映画を見て感じたことを。
 外国から見て、天皇という存在はかなり奇妙なモノだったんだろうな、と。
 天皇という現人神の下に国民すべてが一致団結して戦争を行なっている。だから、外国からすれば天皇は憎むべき存在だ。
 しかし戦後、実際に会ってみれば、チャップリンに似た小男が「あ、そう。あ、そう」と連呼している。「あ、そう」っていうコトバは昭和天皇の口癖なのだけど、「あ、そう」は英語ではassholeと聞き間違えられる恐れのあるコトバでもある。
 外国から見て、戦中と戦後で昭和天皇のイメージはとんでもなく大きく変わったのではないか? というか、どう思われていたのか? 気になる。


 で、そんなことを考えていたら、この映画は大まじめにやっているコントみたいにも見えてきた。不真面目な目線であるけれど。
 「ケツの穴! ケツの穴!」が口癖のチャップリン似の現人神が、終戦前後に巻き起こすドタバタムービー。
 …えっと、あの、これは映画の感想でして、不敬とかそういうことには当たらないと思うんで、よろしくお願いします…(大丈夫かなぁ)。


 映画を見終わったら、夕方の銀座は気持ちよく晴れていた。