ーOOO-読書の秋、ですか?
秋、ですなぁ。
秋と言えば、「食欲の秋」「行楽の秋」「芸術の秋」…いろいろあると思うんですが、みなさんはどんな秋をお過ごしですか?
秋はお米を筆頭に、柿、栗、梨… 「収穫の秋」でもあるワケで。
忘れちゃいけない、脂の乗ったサンマ。サンマは「秋刀魚」なんて書いちゃったりして、もう「オレは秋の魚だ!」ということを名前で強くアピールしていますな。
今時はハウス栽培やら冷凍技術が進むやらで、スーパーに行けば季節を無視してなんでも買えるワケだけど。
秋が旬の美味しいものってたくさんあるわけで、ソレを目にしたらついついハシが進んじゃう… コレが「食欲の秋」ですな。
秋になると、紅葉が見られますな。
夏の光りに照らされて、濃い緑一面だった山肌。光が弱まるとともに緑がやわらかくなり、やがて紅くなる樹、黄色くなる樹。山のてっぺんから順々に色が変わりはじめ、山全体が一瞬、見事な秋色に輝く。そうしているうちに山のてっぺんから葉が散りはじめる…。
そういう秋の景色を楽しみたい、身体で感じたいヒトは「行楽の秋」。
ついつい絵に描いたり写真に撮りたくなっちゃうヒトは「芸術の秋」、ですなぁ。
ま、そんな感じで、秋を様々なヒトが様々なカタチで楽しんでいるワケなのだが。
んで、ここで問題にしたいのは「読書の秋」だ。
なぜ、秋は読書ですか?
考えてみると「読書が趣味だ」と胸を張って言えるほどバリバリに読書をしていたころのワタシは、季節なんか関係なしで読書していた。
「読書の秋だなぁ」と思うことはあっても、だからといって買う本が増えたり、読むスピードが上がったりはしなかった。
「読書の秋だ」「読書の秋」とみんなが言うから、そういうものだと思い続けてきただけで、冷静に考えると「秋」と「読書」は関係無いんじゃないだろーか?
いちおう私も考えた。
夏は暑くてボーッとするけど、秋になると涼しくなるから頭が冴えてきて、読書に向いているのではないか…。
しかしね。
繰り返しになるけれど、読書が趣味だったころは季節に関係なく読書していた。
それから「夏」と「読書」と言えば、学生だったら夏休みの宿題の読書感想文があるし。
あと、読書家なら夏休みの前になると本の買いだめをするでしょ?
本屋に行けば集英社文庫の「ナツイチ」キャンペーン、新潮文庫の百冊フェア…。角川だって講談社だって、夏は文庫のキャンペーンをやっていた。
と、いうことで、読書は「秋」のモノではなく、むしろ「夏」ではないかという気がしてきた。
ここで私は、「読書の夏」を、強く訴えたいっ!
夏は読書! 夏こそ読書っ!!
で、「読書の秋」というのには根拠がない気がしてきた。
よくわかんないけど「読書の秋」というのはキャッチコピーか何かで、きっと平賀源内か糸井重里あたりの仕業ではないか、と妄想した。