ーOOO-非常用ラジオの日常
こないだ無印良品を冷やかしていたら、こんな充電ラジオが目に入った。
手回し充電式のラジオなのだが、懐中電灯にもなるし携帯電話の充電も出来るし、いざというときはサイレンにもなる。
新聞の予約でもらえた防災王子とか、似たような機能で安い防災ラジオはあるけれど。でも色とかデザインとかがイヤだ。あとそういうのは結構デカいし。
それに比べて、コレはどうだ。真四角で飽きの来ないデザイン。それなりにコンパクトでいて、壊れにくそうな大きさ。前面には細かい穴があいていて、コレがラジオであることを主張している。
コレ、もちろん防災用にいい感じだけど、キャンプに行くときにも便利だ。あと携帯電話を手回しで充電が出来るのが便利。んでもって、それなりにコンパクトなのでカバンに放り込んでおける。
と、能書きをくだくだと並べてみたけれど、事実上は店先で一目惚れだ。
手にとって、戻して、うろうろして、戻って。別な店に行って、戻って。
さんざん迷った末に買ってしまった。ふひひひ。
買って使ってみて。
私はAMラジオ好きなので、AMラジオとしてしか使っていないのだが。
アナログ式のダイヤル選局が楽しい。ローカル局を聴くときは、ちょっとずつダイヤルを動かさないと行き過ぎちゃう。けど、バシッと決まるとバシッと聞こえる感じが懐かしいなあ。関東地方でAM神戸がそれなりに入るから、感度的にはまあまあ合格。あ、地元の局を聴くときは、あわせればTUNEランプが光るので面倒くさくないです。使いやすいですよ。
デジタル式のコンパクトラジオとは違う、暖かみがある聞こえかたが心地よい。うわー、自分がこんな感想を書くとはなぁ。音質にこだわるヒトではないんだけど。でもホントにそう感じるんだよね。
で、なんかこう、ラジオとしての使い心地が気に入ってしまった。
んで非常用に買ったはずのラジオを、日常的に使うようになってしまったのですが。
もともとラジオが好きだったので、コレがなかなか具合がよろしい。
そもそも「テレビ番組を音だけで聞く」のと、「ラジオ番組を聞く」のとでは全然違うんですよ。うまく言えないので以下略。
眠れない夜。
闇の中。
しーんとしている。
いろいろなことが取りとめもなく思い浮かぶ。
何だか眠れない。
そんなとき、このラジオを取り出す。
「じゃこじゃこっ」とハンドルを回し、充電する。
お気に入りのくだらない番組を聞く。
とりあえずホッとする。
人の声がするだけで落ち着く。余計なことを考えないで済むので助かる。
クスクス笑っているウチに、いつのまにか電池が減ってくる。
ゆっくりと音量が下がる。
と、どういうわけだか眠りに誘われる。
もしも「ぷつっ」と消えると目が覚めてしまうことがあるけれど、ゆっくり音が消えていくと眠気を誘われる。
それからもしもテレビだと、画面がチカチカ光るので目が覚めてしまうことがある。
でも充電ラジオなら、暗い部屋の中でゆっくりと音量が下がっていくので、眠りを妨げられることがない。
くだらない番組を聞いてクスクス笑いながら、いつの間にか眠ってしまう。
この感じが非常に良くて、充電式ラジオは非常用ではなく、私の日常にとけ込みつつある。