ーOOO- 野次馬根性を反省する

 せっかくなので、まだ観戦しています。
 道路の交通制限は続いていて、婦警さんも動員して交通整理が行なわれています。
 だんだん通り過ぎる選手が多くなり、交通整理はむしろ今のほうが大変そうです。


 せっかくなので、もらったパンフレットを読んだりして。
 ワタシはぜーんぜん知らなかったのだけれど、このレースは市民ランナーを含めて全部で六百人ちかくが参加しているのだった。
 大まかに言って13人の特別招待選手に2人のペースランナー、背番号が50〜183番の国際選手と、500〜922番の市民の部に分かれている。
 そして、その背番号は自己ベストタイム順にわけられているのだった。
 これがわかると、目の前を通り過ぎていく選手が、今まさにデッドヒートを繰り広げているというのが一目瞭然。
 ゼッケン500番台の選手を、900番台の選手が抜いていったりしています。


 スポーツ新聞によれば、ここ東京駅前の35キロ地点からは登り坂が続くらしく。冷たい雨の中、頑張ってみんな走っています。
 目の前でよれよれとスピードを落とし、歩きはじめた選手がいた。
 と、ゆっくりと「救護」と書いたバスが近づいてきます。すーっと戸があいて、係の人が選手に声をかけました。私には会話は聞こえなかったけれど、こんな感じに見えた。
 「大丈夫ですか?」「大丈夫です」
 そして選手は、ふらふらと走りはじめた。
 ふと救護バスの中を見れば、頭まですっぽりと毛布を被った選手が何人もいた。
 もはやレースから目が離せないんだけど、これ以上選手の姿を見ていられない気持ちもする。
 必死で走る選手たちを黙って見ているのがなんだかつらくて、わたしはなぜだかこうしてケータイで記事を打っている。