ーOOO-和食とウイスキーと、時々日本酒。
ハイボールナイト2〜和食とウイスキーのすごいマリアージュ!のレポートの続きです。前回はレポートを書いている最中に飲み過ぎてグダグダになってしまったんで、今回は仕切り直しと言うことで。
前回の繰り返しになりますが、もういちど前置きとして説明を。
さて、「和食とウイスキーのすごいマリアージュ」って、どういう意味でしょう?、
マリアージュとは、「幸せな出会い」のこと。
合わせることで「1+1=2」ではなく、
「1+1=∞」になる組み合わせを楽しみましょう!
と、いうことで今回のハイボールナイト2では、各種のウイスキーを飲み比べとともに和食を食べ比べて、和食とウイスキーのマッチングを試してみることになりました。
今回登場するウイスキーは、以下の4種類です。
- 白州12年
- 新緑の香り、青リンゴのような爽快な甘さ、後味スッキリ
- 山崎12年
- 熟した柿のような甘い香り、後味に樽の香りがふんわりと残る
- ラフロイグ10年
- 地獄のような正露丸臭さ、香りに慣れると海の塩っぽさやバニラのような甘さを感じることができる
- サントリー角瓶
- 風味薄し、ガツンとした口当たり、後味スッキリ、辛口
さてさて、ここまで読んでみたアナタは
「でもさぁ、やっぱ和食って言ったら日本酒なんじゃねぇの?」
とか思ったりしませんでしたか?
オレは思ってました。それも、会場に行く前から。
「日本人なら和食には日本酒だよなぁ」
と、いうことでサントリーさんにはナイショで、こっそりと自前で日本酒を調達。
すべてのウイスキーの試飲が終わったあと、懇親会で会場がザワザワしているスキを狙い、こっそりと会場の隅っこで和食と日本酒のマリアージュを試していたのでしたっ!
と、いうことでハイボールナイト2に日本酒が乱入です!
- 八海山
- スッキリとしていて辛口。日本酒的な甘い香り。
味の表現がイマイチうまく書けないのですがお許しを。八海山は新潟を代表する地酒の一つで、日本酒党なら誰でも一度や二度は飲んだことがあるはずです。きっとその味が思い浮かぶのではないでしょうか。
雪肌豆腐
では最初の一品目を。
これは厳選された国産大豆を使い、濃厚な大豆の甘さと香りがひきたつ豆腐です。
そのままいただいてみると、醤油で食べると豆腐の味を壊すような気がするし、かといって塩で食べても豆腐の味に太刀打ちできない、という印象でした。
さて、この豆腐をお酒と一緒に味わうことでどうなるでしょうか? 個人的な味の感想をどうぞ。
豚と白葱の炙り
トウモロコシを食べて育ったという豚肉のあぶりです。脂身の部分にえぐみや臭みがありません。また白ネギの部分がトロトロに柔らかく、甘くて美味しかったです。
さて、お酒と合わせるとどうでしょうか?
牡蠣スモーク
牡蠣を生で食べても美味しい季節ですが、ここではサクラのチップで30分スモークした牡蠣を。
写真は一口食べた状態ですが、それはつまりこの段階ですでに結構飲んじゃってて、写真どころじゃなくなっちゃってるってことです。
- 白州12年
- スモークの風味に完全に負けてしまう。
- 山崎12年
- スモーキーな牡蠣に、かすかに甘い香りがつくが、ウイスキーの味が隠れてしまう。
- ラフロイグ10年
- ラフロイグと牡蠣のスモーキーさがマッチして、これは美味しいなと思える、
- サントリー角瓶
- スモークの風味に完全に負けてしまう。
- 八海山
- 美味しいけれど、牡蠣のスモーキーさに八海山の味が隠れる。
牡蠣なら日本酒だろ! と思ったんですが、そうならなかったところが面白いですな。これが生牡蠣だったら絶対日本酒だったと思うんですが。
焼き椎茸
超巨大な椎茸にちょっとだけ塩を振り、焼いたモノ。焼いている最中に椎茸の中からしみ出してきた汁が、笠の内側にきらきらとたまっている。
- 白州12年
- 椎茸の旨みに完全に負ける。
- 山崎12年
- 椎茸の旨みに完全に負ける。
- ラフロイグ10年
- 香りも味も椎茸に負けることはないけれど、引き立てあうとも思えない。
- サントリー角瓶
- スッキリと口の中を洗い流す。椎茸の旨みがダイレクトにくる。
- 八海山
- 椎茸を焼いただけのストレートな旨みは、日本酒に合う旨みではなさそう。
焼き椎茸に日本酒が合わなかったのが意外でした。椎茸を煮物などにして味がふくらんでいれば印象は異なったでしょう。
まとめ
さてさて、「和食とウイスキー(と日本酒)のすごいマリアージュ」の個人的なまとめです。
料理の種類によって違うお酒を飲みわける、というのは試したことがなかったので、大変面白い体験でした。
居酒屋に行ってお酒を注文するときは「とりあえずビール!」ではじまって、あと「ビール飲み飽きたから、次は日本酒かなー…」みたいな注文の仕方をしてました。でも今度からは「次のメニューはコレかぁ、じゃぁ、次は何を飲もうかな?」とか、料理に合わせて飲むお酒を変える、ということも試してみたいです。
日本酒とウイスキーの違いをどう表現しようか考えたんですが、こんなのどうでしょうか?
日本酒には旨味があり、ウイスキーには風味がある
日本酒には旨みがあるので、飲みながら食事するとで旨みがグワーッとふくらむ瞬間があります。口の中に旨みが残るので、味のリセット効果が薄いです。
ウイスキーは風味があるので、飲みながら食事すると料理に風味が加わります。口の中の油を分解する効果があることも合わせ、味のリセット効果があります。
今回は試せなかったんですが、ついでにビールについても書いてみます。
ビールは苦みがあるので、飲みながら食事すると料理に苦みが加わります。適度な苦みが食欲を刺激し、口をさっぱりさせ、味のリセット効果があります。
意外だったのが、八海山が今回の和食に合わなかったこと。
ただ、これは今回のメニューがそうだったと言うだけで、「日本酒は全部、すべての和食に合わない」と言いたいわけではありません。
たとえば今回のメニューでいえば、牡蠣が燻製ではなくて生牡蠣だったら八海山が抜群に合ったっことでしょう。
塩辛とか焼き味噌とか、「ああ、これを食べながらだと日本酒が合うだろうなぁ」と思っちゃう種類の旨みって、あるじゃないですか? 日本酒が好きな方ならわかっていただけると思うんですが。
でも今回のメニューでは、ソレ的な「日本酒を呼ぶような旨み」のある料理がありませんでした。
日本酒と、それが美味しくなるような酒の肴の組み合わせというのは「和食が日本酒とマリアージュ」している状態なワケです。
同じように、ワイン通ならば「ワインとマリアージュ」するような旨みを持った料理が思い浮かびますよね、きっと。
「何を食べるときもビール!」とか「この料理は絶対日本酒!」とか決めつけないで、いろいろな料理とお酒の組み合わせで、自分好みの「マリアージュ」を発見してみてはいかがでしょうか?
繰り返しになりますが、マリアージュとは「幸せな出会い」のこと。合わせることで「1+1=2」ではなく、「1+1=∞」になる組み合わせを楽しみましょう!
最後に。
サントリーの角瓶は、強い個性はないけれどガツンと来てスッキリする感じがあります。なので、どの料理で試してみても「大ハズシ」がありませんでした。
角瓶は料理の味を大きく変えることがありませんし、口の中をさっぱりさせる効果が高いので、「料理をより味わうため」のお酒として、なかなか良いのではないでしょうか。
居酒屋でビールやチューハイを頼むときに、ちょっと味の冒険をするつもりで角瓶のハイボールを、一度試してみててはいかがでしょうか?