ーOOO-カカオの歴史をひもとけば … シングルモルト&ショコラ マリアージュ講座

   
 さてさて、先日参加してきたサントリーさんの「大人のためのシングルモルト&ショコラ マリアージュ講座」のレポートです。

 この日のショコラ講座の講師は、ポットラックインターナショナルの伏見聡子さん。パティシエでもある伏見さんは、ショコラを案内する「ショコラコンシェルジュ」として多くのショコラ講座の講師役をつとめているのだそうです。
   
 今回は、ショコラの味わいを決める3つの項目について学び、おいしいショコラがどうやって作られるのかを学びましょう。

ショコラを知る第一歩は、カカオを知ることから!

   
 さてさて。チョコレートの原料となるのはカカオ豆なのですが、
「ショコラを知るために、まずは原料であるカカオ豆を食べてみてください」
 
 ということで、参加者の目の前に広げられたお皿にはカカオ豆と、黒いチョコ、それから白いつぶつぶが乗っていました。
 とりあえず、言われるがままにカカオ豆を口に運びます。そら豆ほどの大きさで、表面はパサパサしてコーヒー豆に似た感じですが、さて…。
 
 ぶぇぇぇぇ!
 ぺっ、ぺっ、ぺ。
 舌触りはボソボソ、パラパラとしていて、ゴリゴリした歯ごたえ。ホントにコーヒー豆をかじったような感じです。風味はコーヒー豆のような炭で焦がしたような感じと違い、カカオ豆には奥深い苦さが感じられます。
 こんなカカオ豆が、どうやったらショコラになるんでしょうか?

カカオの歴史

 
 まずは簡単にカカオの歴史をひもといてみましょう。
 紀元前2000年前から、古代メキシコ人がカカオを栽培していたようです。当時はカカオを細かく砕いたものに唐辛子やトウモロコシの粉などを加え、どろどろにしたものを飲んでいたようです。当時のカカオは嗜好品であるとともに、滋養強壮剤でもあったようです。
 チョコレートに砂糖を加える工夫は、16世紀にスペインに渡った宣教師によって考案されました。
 その後、アステカ帝国がスペインに征服され、カカオはヨーロッパでも手に入りやすいものとなります。
 食べ物としてチョコレートが楽しまれるようになったのは19世紀後半のことです。
 オランダから日本にチョコレートがもたらされたのは、18世紀末の長崎のことでした。そして森永製菓が日本最初にカカオ豆からチョコレートの生産をはじめたのは1918年のことでした。

 カカオの学名は「テオプロマカカオ(Theobroma Cacao)」といい、これは”神の食べ物”という意味なのです。
 これはカカオが昔から珍重されていたということを表すとともに、カカオの持つ様々な健康効果・滋養強壮効果を示しているものといえるでしょう。たとえば、カカオには赤ワインよりも多くのポリフェノールが含まれているのです。


 さて次回は、ショコラがどのように作られるのかをレポートしたいと思います。