ーOOO-職人道
和菓子屋であるところの弊社は、取扱品目の都合上甘いモノには事かかない。
ぱくぱくドラ焼きを食べてみたり、あんこをペロペロ味見するのも仕事のウチだ。それは品質を均一に管理するためだったり、あるいは味見そのものが修行の一環なのだ。
しかしそれは、甘いワナでもあるのであった。
「『和菓子は太らない』みたいな雑誌の特集とか、テレビ番組とかあるけど、そんなことないっスよねー? 太りますよねー?」
「ケーキとかに比べれば太りにくいっつーだけで、太るに決まってるよなー。…ってーか、食べ過ぎなんじゃね?」
「いやいや! これは修行なんですよ! 立派な職人になるための!」
ハラをたるんたるんさせながら、奪い合うようにドラ焼きをむさぼり食うワレワレ。
え、バレンタインデー?
何ソレ、美味いのか?