ーOOO-「それ、おいしいんですよ〜」…セブンイレブン「3つのヒミツ!極上ロール」

 それは今日の夕方のこと。
 セブンイレブンのレジで、ワタシが買った品物を袋に詰めていたおばさんが手を止めて、こんなことを言ったのだ。
「あら、これ新製品なんですよ。それ、おいしいんですよ〜」
 うん、知ってる。
 だってワタシは、今日のお昼にセブンイレブンさんの発表会に行ってきたんだもの。


 ということで、株式会社セブン-イレブン・ジャパン「3つのヒミツ! 極上ロール」発売記念 記者発表会のレポートをお届けしますね。
 この「3つのヒミツ! 極上ロール」は4月23日から全国販売ですが、一部のセブンイレブンではすでに先行発売されています。約1ヶ月間の期間限定商品で、価格は150円です。

 さて、商品名にもなっている「3つのヒミツ」ってなんでしょうね? それは、

  1. 隠し味として、カスタードクリームが塗ってある!
  2. 鮮度が高く、濃厚な生クリームをたっぷり使用!
  3. 卵が50%配合された、ふわふわのしっとりスポンジ!

なのだそうです。



 中でも「コレはすごいなー」と思ったのは、「ひみつ2」の生クリームです。
 しぼりたての生乳を北海道でクリームに加工し、それを直接工場に納品する、というお話でした。
 これって、クリームに高い鮮度をもたせて、さらにミルクの風味を損なわないコトに繋がりますよね。


 スイーツの発表会と言うことで、女子注目度が異常に高かったのですが、女子に混じって和菓子屋のワタクシも試食してきたですよ。
 
 ヒミツの新開発生クリームは乳脂肪分が高く、甘みが少なく仕上がっています。かなりコクがあり、ややもすると脂っこいと感じられるかも。とはいえバタークリームではなくて生乳を使った生クリームなので、口に残る脂っこさではありません。
 甘みの少ない生クリームに、隠し味としてカスタードクリームが組み合わされています。
 食べると、生クリームには生乳のコクが、カスタードクリームには甘さとともに卵のコクが感じられます。なるほど、なるほど。スポンジ部分はキメが細かくしっとりしていて、甘さが感じられません。このため、クリームの部分の油っぽさをスポンジがぬぐい取るように感じられます。
 ワタシはマジメに試食レポートをするつもりで、ついうっかりクリームとカスタードとスポンジをばらばらに味わってしまいましたが、ソレはちょっと失敗でした。みなさんはぜひフツーに食べて、そのバランスを味わってみてくださいね。


 さてこのあとセブンイレブンの開発担当さんと直接お話をするチャンスがあったのですが、製品開発に関するお話と共に、味のバラツキが起こらないようにする苦労のお話もうかがいました。
 セブンイレブンさんは、他のコンビニチェーンよりも工場の数が多いんだそうです。
 なぜかというと、製造した商品をすぐにお店に届けたいから。
 しかし、工場の数が多いと、味のバラツキが発生する可能性があります。
 新鮮な商品を味のバラツキ無くお客様の手元に届けるためには、様々な苦労があるのだそうです。


 ところで「味がばらつく」なんていうと、手を抜いているんじゃないかと思ったりしませんか?
 でもね、ワタシに言わせると、そういう簡単な話じゃないんですよ。
 マジメに、美味しくしようと作っていると、レシピは同じハズなのに「自分好みの味」に近付いていっちゃうのです。でも、みんながソレをすると、各店舗で味が違っちゃうことになりますよね。
 なにしろセブンイレブンさんは工場の数が多いというお話ですから、味のバラツキをなくす苦労は大変なのだと思います。いやはや、ご苦労様です。
 
 さて、そのイベントの帰り道のこと。
 「イベントの試食ではスポンジとクリームをばらばらに食べてしまったので、きちんとした味の評価ができてないなー」と気がついたのは夕方のこと。
 で、帰る道すがら、近所のセブンイレブンで「3つのヒミツ! 極上ロール」を買いました。
 そしたら店員のおばさんが品物を袋に詰めていた手を止めて、ワタシにこんなことを言いました。
「あら、これ新製品なんですよ。それ、おいしいんですよ〜」
 うん、知ってる。
 おいしいんだよね。
 だってワタシは、さっき発表会で食べてきたんだもの。
 おいしかったから、ちゃんとたべてみたかったから、買いに来たんだもの。
 ほんとうはそういうことが言いたかったんだけど、レジに行列が出来ていたから、何も言わずに帰ってきちゃいました。


 家に帰ってきてから考えたんだけど、きっとあのレジのおばちゃんも、自分で食べてみて「コレ、おいしいなー」って思ったんじゃないかな、って。
 たとえば、「おでんはいかがですか?」って話しかけられたんだったら、ああ宣伝なんだな、販売促進中なのかなぁ、とか思うじゃない?
 そうじゃないんだもの。
 もうお会計が済んで、品物を袋に詰めるタイミングで
「あら、これ新製品なんですよ。それ、おいしいんですよ〜」
 そんなこと、話しかけるマニュアルなんか、あるはずないもの。
 あのおばちゃんが自分で食べてみて「おいしいなー」って思ったから、「それ、おいしいんですよ〜」ってつい言いたくなっちゃったんだと思うんだ。


 「3つのヒミツ! 極上ロール」って、店員のおばちゃんが「それ、おいしいんですよ〜」ってお客さんに教えたくなるような、そんなおいしい新製品だったのでした。