ーOOO-四十にして、大いに惑う

 
 ついこないだの日曜日に40歳になったばかりのワタクシです。
「40は不惑の歳」と言うことで、ちょっとやそっとじゃクヨクヨしないぞと思ってたのですが、いきなり大いに惑わされてきたのですよ。
 ということで本日ワタクシ、コカコーラさんの新製品「シュウェップス ブリティッシュ レモントニック」の試飲会に参加してきましたです。
 ジャンクな食べ物や飲み物がけっこう好きなワタクシとしては、あこがれのコカコーラさんの本社に潜入できる!というだけで、胸が熱くなりました。

 なんでも、このシュウェップス ブリティッシュ レモントニックは、40代以上のオトナをターゲットにした炭酸飲料なんだそうです。


 
 で、なぜ40歳なのか?
 イベントの席上では、昨今の40代はこのようなものであるという分析がなされました。
 いやでもこれ、当たってる…。なんか気恥ずかしい…。
 さらに分析は進んだのですが、その中で
「40歳以上の世代は、二人に一人が炭酸飲料を月一回以上飲んでいる」
というデータが示されたんですね。
 イベントでは、「だから、40歳以上の人にも訴求するような新製品の開発を…」みたいな話に流れていったのですが。


 だけど、オレは、ちょっとショックだったな−。
「40歳以上の世代は、二人に一人が炭酸飲料を月一回以上飲んでいる」
っていうことは、
「40歳以上の世代は、二人に一人は、炭酸飲料を飲んでいない」
っていうことでしょ?
 もっと言うと、
「40代で炭酸飲料を週一回以上飲む人は、わりと珍しい」
ってことでしょ?
「ふつうの40代は、炭酸飲料をあまり飲まない」
っていうことでしょ?
 それは、データとしてすごく正しいんだろう、とは思うんだけど。
 でもさ。
 わざわざコカコーラの本社に行って、炭酸飲料の新製品発表会に行くほど炭酸飲料が好きなオレが、
「ふつうの40代は、炭酸飲料をあまり飲まない」
みたいなことを、コカコーラの人に遠回しに言われちゃうのは、なんかさびしいよ。
「だから、40歳以上の人にも訴求するような新製品を…」
っていう話の流れになったけど、耳に入ってこないもん。


 不意に、子どもの頃のことを思い出しちゃったよ。
 ウチは、家族みんなスプライトが大好きで。みんなでスプライト飲んでたんですよ。あのころは、1リットルのガラスビンに入ったヤツだったと思うんだけど。
 なんでだか知らないけど、家族みんな大好きで。混じりっけのないスッキリした感じの味がさわやかで好きだったんだと思うなぁ。
 夕飯時になると、近所の雑貨屋さんに行って、おとうふとか買うついでにスプライトを必ず買ってたのね。
 あるとき、その雑貨屋のオバチャンが言ったのね。
「あらー、あなたのウチは、ホントにスプライトが好きよね−。よそのおうちはコーラやファンタを買うんだけど、ココの近所でスプライトを買うのは、あなたのおうちだけよ」
って。
 そのときの気恥ずかしさったら、ね!
 あんまり恥ずかしかったから、家に帰って「この近所でスプライトを飲んでいるのは、アナタの家だけよって、言われた」って家族に言ったら、みんな黙っちゃって。
 あのときのスプライトの美味しくないことったら、な。
 それ以来、おとうふの買い出しは、行きつけの雑貨屋さんじゃなくて、ずっと離れた隣町に行くようになったし。我が家はスプライトじゃなくて、別なものをあれこれ飲むようになったっけ。


 あんまりにも個人的な思い出話を書いてしまったので、もうちょっと別な話を。
 会社の上司が、宝くじを…ミニロトを買うのが好きだったんですよ。
 毎回毎回、出目の研究をして、毎回毎回2千円ずつ買って。
 あるとき、売り場のお姉さんにこう言われたんだって。
「いつも熱心だけど、宝くじでもうかりましたか?」って。
 売り場の人にソレを言われちゃったから、冷や水を浴びせられたようになって、それ以来ピタッとミニロトを買うのを止めてしまったんだそうです。


 とにかく今日は、「普通の40代はあまり炭酸飲料は飲まない」的なことを言われたことが、自分が40歳になったばかりだったから、ちょっとショックだった、と。
 そうか、普通の40代は飲まないのか…。それが普通なのか…。


 そそそそ、試飲してきた新製品の味の話はまた今度。
 




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