ハチミツとクローバーとイノセンス ─◯◯◯-

本屋を歩いていたら
CONTINUE SPECIALが目に止まった。
今号は「ハチミツとクローバー」特集号。

ハチクロについてほとんど興味が無かった私は
表紙の絵を見てスルー…
…しそうになった、
が。
表紙の端っこに「押井守」と書いてあったのが目に止まった。
押井守は昨年公開になった「イノセンス」のカントクさんだ。
イノセンス見たさに
六本木ヒルズの試写会&トークショウを見たワタシは
いちおう押井ファンなので
雑誌を手にとってパラパラめくる。
と、真ん中にマンガ。
なんとなく読む。
イノセンスを待ちながら」
というタイトルの
羽海野チカが書いたマンガだった。
ほんの6ページの短編だったが、なかなか良かったので
立ち読みで済ませようと思ってたのに
買ってしまった。

押井守ロングインタビューを読んだあとで、
せっかく買ったのだからと
雑誌本編のハチクロ特集を頭から読む。
ハチミツとクローバーを読むたび、僕は、
> なぜこの作品が男の子にもっと評価されないんだろう?
> と思っていた。
という序文から始まるハチクロ特集。

CONTINUEという雑誌は本当はゲームの雑誌で(多分)
ハチクロがマンガであるがゆえに
ゲーム雑誌では特集記事として扱えずに
特別号を作ってまでハチクロを特集したかったのかな、
と思った。

ハチクロ特集は面白く、
スタッフや声優へのインタビューが楽しそうなのは
作品にかかわる人間が楽しんでいるからで
そして記事を作る人間が楽しんでいるからだ、と思った。
羽海野チカへのインタビューも面白く、
「こんなヒトが書いたマンガなら、
 オレのツボかもしれないな?」
と思えて、ハチクロが気になって読みたくなってきた。
まんまとヤられた。

ところでこの雑誌の想定する正しい読者とは
ハチクロの読者の女の子、ではないかとおもう。
頭からこの雑誌を読んで行くなら、
羽海野チカ特集をずっと読み通して、
特集の最後についている羽海野チカの短編
イノセンスを待ちながら」
を読んで、
その続きの押井守インタビューへと読み進めるはずなのだが。

イノセンスを待ちながら」を読んだら
それまで全く興味がなかったヒトでも
イノセンスや他の押井守作品が見たくなるのではないかなぁ?
とか思う。
さっき引用したハチクロ特集の序文を書き換えるなら、
イノセンス押井守作品を見るたび、僕は、
> なぜこの作品が「女の子」にもっと評価されないんだろう?
> と思っていた。
ハチクロ読者を押井作品に引き込もうとする
CONTINUE編集部の意図は、善意か悪意か?
でもせっかくだから
「オレはハチクロ読むから、
 オマエもイノセンス見ろ!」
と、この際ワタシも言ったりして。