俺と伊藤園新俳句大賞 ─◯◯◯-

弊社はアットホームな中小企業って言うか小企業であり
それとは全く関係なく我々は「おーいお茶」を愛飲している。

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平均年齢高めな弊社におかれましては
三時にコーラだのオレンジジュースだのといった
甘いものは飲みゃあしないのであって
健康を気にしてか、不意の思いつきによって買ってきた
野菜ジュースやアセロラドリンクは
手付かずのまま放置され、無残な姿を現場にさらしていると言う。

都合上冷蔵庫には甘くない飲料が並び、
ウーロン茶はなんとなく敬遠され、今は麦茶の季節ではなく、
さまざまな飲み物との遭遇や遍歴を重ねた末に
弊社の冷蔵庫の重要なポジションを占めるスターティングメンバーとして
「おーいお茶」は燦然と君臨しているのである。
我々はオトナであるから、当然のようにオトナ買い。
「おーいお茶」の箱買いである。

んでもって、常備されている2リットルの「おーいお茶」を
こぽこぽとカップに注ぎながら、
時々私は思うのである。

「この、いつも印刷してある
 『伊藤園新俳句大賞』って、
 いったい何が「大賞」だったんだろう?」

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いつもというわけではないけれど、
私はワリとそこの俳句のコーナーを読むのが好きなのだ。
小学生とかの野放図で型破りな
もはや575ではない俳句とかを読むのが好きなのだ。

だもんで、けっこう毎回注目しているんだけれど、
そこに並んでいる俳句は案外ダブることは少なくて、
いつも見る作品は「審査員特別賞」とか「佳作」とかそんなのばっかりで、
いまだかつて私は
伊藤園新俳句大賞の「大賞」が書かれたボトルに
巡り合ったことがないのである。

一応言っておくと
ネットで検索して大賞を読めばいいのだけれど、それではダメだ。
それはチョコエッグを雑誌の写真で見て満足するような行為だ。
本来の楽しみ方とは異なる。
また、スーパーなどで大量に並んでいる中から捜し出すのもナシだ。
それはチョコエッグを振ったり重さを比べたりして中身を当て
レアな景品を抜いて買って行くような行為と等しく、
恥ずべき行為だ。
初めて買ったチョコエッグ4個のうち、
3個が何の変哲もない「ハト」だった時の私の気持ちが貴様らに分かるのか。
すごく出来がいいのだ。
出来がいいんだけど、何の変哲もない「ハト」なのだ。
出来のいい三羽のハトを握りしめながら甘ったるいチョコを食う、この悲しみ。
ちなみに4個目の箱はウミヘビだった。
コレまた良くできていて、
たいそう気色悪かった。

不正な行為をせず、正々堂々とコンビニの棚で勝負して、
つかみまくったスカっぽい景品をたくさん集めて
友達の息子さんにプレゼントしていたら
そのうちオレを見ても見向きもされなくなるような
そういうのがチョコエッグ本来の楽しみ、というか、
いや、今は「おーいお茶」の話だ。


んで今日の三時のおやつを食べながら、
後輩君がふと「おーいお茶」のペットボトルを持って、
「やった!やりましたよ!
 ついに大賞が出ましたよ!」
どれどれ、とのぞいてみる。

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大きく伊藤園新俳句大賞とあり、
先ほどとは違い、俳句が一首。
そして、
「あなたの作品をパッケージに残してみませんか?」
と、応募要項が続く。

やれやれ。素人が犯しがちなミスだ。
こいつはとんだ名探偵だ。
よく見ると「大賞」でも何でもない。

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佳作特別賞…と読めるだろうか?(ピンぼけスマン)
大賞を追い求める俺の目は節穴ではないのだった(でもピンぼけ)

そんなこんなで、
伊藤園新俳句大賞の大賞を求める旅は続くのである。

一杯一杯、又一杯。