ーOOO-先生とセンセイと新人さん

 ウチのスポーツクラブにはヨガ教室があって、ソレに行くのが楽しみなワタクシなのだった。
 ワタシは腰痛持ちなので、ジャンプとかすると腰に悪そうだからヨガを選んだだけだったのだが。コレがしかし、やってみたら静かな動きなのだけど、結構ハードでなかなか汗をかく。きちんとこなすと、身体中の関節とか筋肉を動かしたような感じがする。ヨガをやった後は2・3日ぐらい体が軽くなったような感じがする。なかなか今の自分に合っている気がする。
 ほんでもってヨガのクラスのもう一つのお目当ては、インストラクターの先生がキレイだ、という点だ。立ったり座ったりといった身体の身のこなしがきれいで、ついなんだか見取れてしまう。
 ところがお目当ての先生は、どうやら先月で退職してしまったらしく、非常にがっかりしているワタクシだ。自然とスポーツクラブへ通う足も遠のく。…って、それじゃマズいので、こないだキチンとヨガに行ってきた。
 そのスポーツクラブにはもう一人ヨガのセンセイがいるのだけれど、若くてちょっと経験が浅そう。すっと立った時、生徒に指示を出す時などに、やめてしまった先生にはオーラのようなものを感じた。だけど若いセンセイはなんだか物足らない。レッスンの内容はおなじことをやっているハズなんだけど、なんか違う。
 んで、ワタシが久しぶりにヨガのクラスに行った日は、その若いセンセイの他にもう一人、新人インストラクターさんがいた。先生が退職してしまったから、新人さんが入って来たんだなーと思った。そして授業の前説をセンセイがやったら、みんなの前で新人さんが動いて見せて、ポーズや動きなどの指示を出した。
 新人さんは非常に緊張しているようで、声がかぼそい。それでも最初は声を張っていたんだけれど、だんだんと息があがって来て、「ふにゃりりはら、ひらりのあしを」とか、なんだかロレツが回んなくなってきた。「ここでぇ(はぁ、ひい)動きを(はぁ、ひぃ)止めてぇ」とか言いながら、新人さんはポーズがグラグラしてくる。だ、大丈夫?
 レッスンが10分ほどたったところで、新人さんからセンセイにバトンタッチ。以後センセイの指示でレッスンは進んで行く。こないだまで頼りないセンセイだなぁとワタシは思っていたんだけど、今日は実に頼もしく見える。なんとなくオーラのようなものを感じる。コレ、なんだろね? やっぱ、自分が先輩役になると、仕事がしっかりして来るとかそういうアレかね?
 先生はいなくなったけれど、センセイと新人さんについていって、頑張ってヨガのレッスンを続けてみようかな、と思った。