ーOOO-人生日々練習

「お前は内気だから、オンナのコとしゃべる練習をするといいと思う訳だよ! ガッハッハ。そういうわけだから店をかえよう。ガッハッハ」
と、飲むとガッハッハ系のヒトに言われ、我々は居酒屋ではなくオンナのコがいる系の飲み屋に移動。クラブって言うんですかあーいうお店?
 到着早々、お店の新人のオンナのコにあいさつするガッハッハさん。
新人ちゃん「もー、こないだは楽しかったー」
ガッハッハ「そーだね、こないだは楽しかったねー」
新人ちゃん「こないだのこんな話が面白くてー」
ガッハッハ「そーだね、こないだは楽しかったねー」
みたいなトークが延々と五分も十分も続くので、話に割り込みようもなくて黙ってちびちびお酒を飲んでいたら
ガッハッハ「おい、おとなしくしてないで、なんかしゃべれよ」
 はいー?


 新人だからお客さんに名前をなんとか覚えてもらおうとする新人ちゃん。
新人ちゃん「ねー、わたしの名前、おぼえたー?」
ガッハッハ「んー、じゅんこちゃん!」
新人ちゃん「ひっどーい!(笑) ワタシの名前は○○よー! ね、覚えた?」
ガッハッハ「んー、まさみ!」
新人ちゃん「もー、ひっどーい!(笑)」
みたいなトークが五分も十分も続く。
 急に新人ちゃんがこちらを向いて
「ね、アナタはワタシの名前を覚えてくれた?」
と、聞くのでワタシは「○○ちゃん」と、ちゃんと答えた。
新人ちゃん「うわー、うれしい!」
 うれしそう。
新人ちゃん「ねー、ワタシの名前、ちゃんと言ってよー!」
ガッハッハ「んー、よしえ!」
新人ちゃん「もー、ホント、ひっどーい!(笑)」
 すごく楽しそう。すごくすごく。
新人ちゃん「ねー、わたしの名前、おぼえたー?」
ガッハッハ「んー…」


 えーっと。
 …オレ、帰っていい?