ーOOO-大根ボンネット
近所の駅前にある行きつけのマッサージ屋のセンセイの話。
普段はスクーターで通勤してるんだけど、でも最近めっきり寒くなったので、車で来るのだそうな。
最近は駐禁がウルサいので店の前に停めとくわけにも行かず、駅前の有料駐車場に車を停める。
この駐車場は、丸1日停めておいても料金は500円ということで、ヒジョーにお安い。都心では考えられない、地方のローカル線の駅前ならではの料金設定と言えよう。
ある日の夜、センセイが仕事を終えて帰ろうと思ったら、車のボンネットの上にダイコンが一本のっかっていた。
え? 何コレ?
見回すと、あたりの車のボンネットの上にもダイコンがのっかっていた。
駐車場のオバサンに聞いたら「ああ、ウチの畑で採れたダイコンだよー。サービスだから持って行って」とのこと。
駐車料金1日500円で、ダイコンまで付いてくるとは… 都心では考えられない、地方のローカル線の駅前駐車場ならではのサービスだなぁ、とか思いながらありがたく頂戴して帰った。
そしたら、次の日の夜も、ボンネットの上にダイコンが乗っかっていた。
そしてその次の日も。
ダイコン3本。そんなにそんなに食べられるモノでもない。保存をかねて漬け物にしても、簡単には消費できない量だ。サービスとはいえ、ちょっと困っているんですよね、とのことだった。
「問題は、今日の帰り道もダイコンがあったらどうしよう、何本ダイコンをもらえるんだろう、ってコトなんですよね…」