ーOOO-とらぬタヌキが皮算用を

 今日は大晦日であり、年末ジャンボ宝くじの抽選日なのであり。
 いつも愉快な弊社では、正月を迎える準備をしながら、「3億円当たったらどうするか?」みたいなどうでも良いテーマを、ワリと真剣に討論しあった。
 話はネリリし、キルルし、時にハララしたのだが、いつしかワレワレは「宝くじで3億円が当たったら税金がかかるか、かからないか」で仕事中に喧々囂々。
「3億円当たったら、税金がかかるの?」
「かかんないでしょーよ?」
「いや、1年たつと資産税がかかるんじゃないですっけ?」
 今まで黙ってその話を聞いていた後輩くんが
「いや、それは税金はかからないんですよ」
と言い切る。
 え、1年たつと資産税とかなんとかが…
「ソレはないです」
 ヤケにキッパリと断定する。なんでそんな言い切れるわけさ?
「オレ、税務署に電話かけて聞いたんスよ」
 全員絶句、そして爆笑。なんでそんな電話をかけたのさ?
「イヤー、宝くじ買ったら、当たっちゃったらどうなるのか気になっちゃって、それで税務署に電話をかけちゃったんですよ。んで、調べてもらったら、当選金を銀行に預けた金利の部分に税金がかかるとかはあるんですけど、当選金それ自体には一切税金はかからないってコトです」
 はー。そうですか。
 宝くじに関する疑問は氷解したけれど、ウチの後輩くんは謎なヒトだなぁと思った。


 話がそれるけれど、ウチの後輩くんは放置自転車を見て、
「この放置自転車を拾って交番に届けたら、半年後に持ち主が現われなかった場合、オレのモノになりますか?」
と警察に電話で質問したことがあるのだそうな。
 警察の答えは、
「たとえばクルマが道路に止まっていた場合、ソレを『落ちている』とは言わないでしょ? 自転車も同じ事です。自転車は『落ちている』とは考えないんです」
 後輩くんは納得がいかなかったので、長々と電話で話を聞いていたら、
「じゃ、その件について詳しい人間が、あなたに直接説明いたしますので」
ということで、家にパトカーが来たことがあった、と言う。