ーOOO-きょうのわんこ

 会社の裏路地の角を曲がったら、そこに社長の飼ってるワンちゃんがいた。
 細い路の真ん中、陽の当たる場所で、ちんまりとお座りをしていた。
 横を通り抜けようとしたら、ワンちゃんはワタシに気がついて、急に立ち上がって振り返り、ワンワン吠え始めた。
 そんなに吠えて、急にどうした。
 びっくりさせてゴメンゴメン…と思いつつ、ワタシは足早にそこを通り過ぎた。
 用事を済ませてソコに戻ってみたら、路地の真ん中には、ホカホカのウンコが落ちていた。
 ああ、あのときアイツがあんなに吠えたのは、犬なりに恥じらいがあったというか、急にトイレのドアを開けられたような恥ずかしさがあったんだろうなぁ。
 ウンコはオイラが始末した。