ーOOO-週に一度はカレーの日

 我が社で週に一度のお昼のカレーは、毎回味が違う。
 その味は、辛かったり甘かったり、激しいバラツキがある。
 弊社のカレーは食堂のおばちゃん手作りで、具と製法は毎回一緒。手間をかけずに作る、おおざっぱカレー。だから味の違いはルーが違うだけのハナシ。
 会社のみんなは「辛い!」「甘い!」とブーブー言うけれど。
 でも味の好みには極端な差がある。ちょっとでも辛いと食べられないヒトもいれば、インド人もビックリするような火が出るようなカレーが好きな人もいる。ソレを自分の好みとしてではなく、「自分の好みの味がスタンダードだ」と思っちゃうヒトって多いなあ、と思った。
 ワタシはいつも文句なく美味しくカレーを食べています。
 そのせいかどうか、食堂のオバちゃんはワタシのカレーを大盛りにしてくれます。
 勢いよく大盛りにしたライスがカレー皿のど真ん中に。それに、カレーがドパッとかけてある。
 でもコレだと、カレーがあんまりライスにかかってない。
 ライスは多少、端っこのほうにズラしておいて、そのくぼみの部分を埋めるようにしながら美しい三日月型にカレーをかけてあるのが普通だと信じるワタクシです。くぼみがあるからカレーがお皿にためられるわけです。
 真ん中大盛り型ライスだと、あんまりカレーがかけられない。カレーとライスの美しくも美味しい比率が崩れ、食べ進んでいくと、大量のライスに対してカレーがどうしても足りなくなる。
 なのでおかわりを…というか、残ったライスにカレーだけ足してもらいます。
 と、食堂のオバちゃんは「ああ、このヒトは本当にカレーが好きなんだなぁ」と思ってくれるらしいのです。
 で今日のカレーは、ますますライスが巨大にそびえたち、てんこもりのライスの山の斜度にカレーはしがみつくことが出来ず、ちょっとした大噴火みたいな感じで、今にもあふれそうな感じにカレーがかかっていたのであった。
 …えっと。