ーOOO-白州蒸溜所の話・まとめ編

 過去3回にわたり書いてきた、サントリー白州蒸溜所見学レポートのまとめ。
 というか、雑感です。

ウイスキーを飲む話

 当日は試飲で軽く酔って、帰りのバスの中で「ウイスキーに合うおつまみには何があるのか?」をテーマにバスの中でも飲みまくったですよ。各自、自分のグラスに自分のおみやげのウイスキーを注ぎ始めて、割るものがないからストレートでグイーッといっちゃって。
 バスの中で3時間、飲みっぱなしだったですよ。
 それぐらい飲むと、ウイスキーに慣れちゃいますな。ビール党だった自分も、ウイスキーをストレートでおいしく飲めちゃう。
 まだウイスキーを飲み慣れてないんですが、今の自分が好きなウイスキーの飲み方は、ショットグラスとかお猪口的なモノにウイスキーをストレートで注いで、舐めるようにチビチビやる感じで。
 一口飲むと、ブワーッとウイスキーの味が口に広がって、フワーンと後味と香りが口の中に1分くらい残ります。このとき氷水の入ったグラスを手元に置いといて時々飲む。水がものすごい甘露に感じます。で、口がサッパリして、またウイスキーが美味しくなる、と。
 こういうチビチビした飲み方だと、ビールよりウイスキーの方が安くつくなぁ。発泡酒とか、無理に第三のビールでガマンするくらいなら、ちょっと良いウイスキーをチビチビ舐めた方が美味しいし。
 物価が高い世の中だから、ウイスキーを飲もう!

ウイスキーの奥深さの話

 先日の担当者さんとのQ&Aの時に、「原料によって味が変わることはない」「ワインのような『当たり年』のようなモノはない」と言う発言があって、それがずっと気になっていたのですが。
 ワタシは和菓子屋なんですけど、ぶっちゃけ小豆にもコメにも「当たり年」っつーのはあるんですよね。同じ畑同じ品種の小豆でも、1年の気温の変化によって「今年は皮が柔らかくて煮えやすい」とか「やや豆が小振りだ」とか。
 だからウイスキーも、原料の違いによって毎年味が変わるんじゃないか? と疑問に思ったんですよね。


 ちょっと調べていくうちにいろいろわかってきた。
 ウイスキーは二度蒸溜するので、ブドウを搾った汁をそのまま発酵させて作るワインほどには原料に味が左右されなさそうだ、ということ。
 蒸溜する機械が白州蒸溜所には2工程に4基ずつあり、それらを組み合わせて作られるということ。
 樽に詰めたときに、若い樽だと木の香りがウイスキーに移りやすく、熟成させるには向いていないこと。古い樽だと香りがしみ出てこないので、長期間熟成させるのに向いているということ。
 ウイスキーの倉庫にはクーラーが無く、四季の気温の変化、朝晩の寒暖の差が味に変化をもたらすということ。
 倉庫で上段に置いた樽か、下段に置いた樽かで味が異なるということ。


 そういうわけで、大量生産品でありながら、それぞれの樽は個性的な味わいに仕上がっていく。
 そのひと樽ひと樽の個性を組み合わせていくのがブレンダー。
 蒸溜所の職人さんは、「私たち蒸溜所の人間は、良い原酒を作ります。これは、良い絵の具を作るようなものです。その絵の具を使って一枚の絵を描いていく。これがブレンダーの仕事です」という。
 個性にあふれる原酒を掛け合わせ、奥深い風味を引き出すようにしながら、大量生産品が作られていく。
 ジャンルは違えど職人である自分から見て、同じ職人として、コレは驚異的なコトだと感じた。

ブロガー的な目線から

 今回は「ブロガー限定ご招待」ということで、当日参加したブロガーさんが、各々自分の視点から見学レポートをまとめておられます。興味がある方はそちらもご覧ください。

 参加した自分からすると、他の方のブログを読むことで「こんなこともあったっけ・そんなことあったんだ」という記憶の補強・追体験という側面で楽しめ、また「他の方はこういうふうにレポートを書くのかぁ」という体験レポートの書き方を学べるという側面があり、たいへん面白かったです。

  • 写真をいっぱい入れると行数が稼げるので、「書いた!」みたいな達成感があって良いですなぁ。
    • 写真ならではの説得力、動画ならではの説得力って、確かにある。
    • プレゼンテーションのスライドをデジカメでどんどん撮っていくと、メモを取る必要がないぞ! ケータイじゃなくて、シャッター音の小さいデジカメを準備しよう!
    • 古いデジカメはバッテリーが直ぐ上がるし、メモリーカードもすぐ一杯になるので、ほどほどのところであきらめた方が良いっぽいゾ!(←買い換えの予算はないのだが)
  • 逆に、メモを元にあれこれ検索してみっちり情報を盛り込むような記事を書くと、時間を食うワリに、非常に地味だなぁと思った。
    • 記事を書く上で「ウイスキーとはなんぞや?」と言うことについて、当日の説明プレゼン、いただいた資料、そのほかに家に帰ってからググりまくって調べたので、ウイスキーについて少し詳しくなりました。
    • でもせっかく調べた情報をうまく処理できてない。他人にわかってもらえるように記事に書くのは難しい。ウイスキーに関する話は、何かの形でまたいずれボチボチと書いていきたいなぁ(未定)
    • 記事にはならなかったけれど調べて身に付いた部分が、スゴく大事な財産になるので、地味でも手間をかけて濃いめの記事を書いていこう、と思った。
    • 写真にも動画にも表現出来ない、コトバのイリュージョンを信じる(その魔法は今の自分には使えないけど)
  • 結局、写真も文章も大事。
    • 雑誌って、スゴいよなぁー。


 最後の話はウイスキーから離れちゃいましたが、ま、とにかく刺激的な体験で、楽しかったです。
 またチャンスがあったら、何かに参加しよう、体験していこうと思ったワタクシでした。


 今回のように美味しいウイスキーはもちろん美味しかったんだけど、居酒屋の安いウイスキーってどんな感じなんだろう? イメージ的には「居酒屋のメニューの中では高いワリに、美味しくなさそう」な感じがするんですよね…。まぁ、コレはそのうち試してみなければなりませんなぁ。うんうん。