ーOOO-オトナのカラオケ大会に潜入する
オトナの社会科見学シリーズ!
って程でもないんですが、会社の上司のヒトに連れられて、大きいカラオケ大会に潜入してきましたので、そのレポートを。
今回潜入したのは、市民会館を借り切って行なわれるカラオケ大会です。
そもそも、あるカラオケスナックがカラオケ大会を開いたら、近所のお店もその大会に参加するようになって、気がついたら10軒以上のお店から総勢120名以上が参加する巨大カラオケ大会になった…、ということらしいです。
延々とシロートさんがステージに上がり、歌を披露していくわけですが。歌だけではなくて、踊りを披露するヒト有り、社交ダンスを披露するヒト有りでなかなか見応えがありましたな。
かっぽれ踊りをやっているヒトもいましたな。生でみたのは初めてなんですが、ゆったりしているようで激しい動き(→参考:江戸芸かっぽれ - Youtube)。ヨガとか太極拳とかは、メじゃないですね、コレ。
ソーラン節もありました。ちゃんと見るとカッコいいね、アレは。(→Soran Bushi - よさこいソーラン節 - Youtube)びっくりしました。
どじょうすくいをするオッサンみたいな格好に扮した女性(!)が、おどけた馬鹿馬鹿しい踊りを披露してました。なんなんだろう、この人? と思っていたら
「この人は踊りのお師匠さんなんだよ」
と、上司が言いました。へ? なんで踊りのお師匠さんがこんな踊りを?
「うん、習ってる弟子の連中は夢芝居とか踊るんだけどな。この人はいつもおどけた踊りをするんだ。あえて笑われる役を買って出てる、というか」
舞台の盛り上げ役というか、周囲の引き立て役っていう感じですかね。
「こういう踊りは、ヘタクソだと見てられないし笑えないモンだぞ。上手だから笑えるんだ」
ワタクシ、舞台に立つ
カラオケ大会なので、ワタクシも舞台に上がって一曲歌ってきました。
コレは事前登録で、一曲3000円になります。なかなかお高いですな。でもこうして出演者が出し合ったお金で会場を借り切っているワケなのですな。
楽屋で着替えて、本番まで軽く声でも出そうかな…と思ったら音だし出来る練習部屋がなかった。っつーか、参加者の人たちはみな声出しもしないで舞台に臨んじゃってますよ?
じっと待っているのも緊張してきてツラいので、会場の裏庭に出て声を出しつつ自分の出番を待ちます。
練習してるウチに、逆にノドをつぶしてしまいそうな気がしたので、っていうかノドが痛くなってきたので、あわてて水を飲んで気を落ち着かせます。
ああ、花粉症だからノドが荒れていて弱いのかなぁ。だんだん鼻水が気になるようになってきた。落ち着け落ち着け…。
で、舞台に立って、歌いました。
舞台は意外に歌いやすかったですな。カラオケボックスよりも歌いやすいんじゃ?
と、いうのは、足下にモニタースピーカーがあって、自分の声を耳で確認することが出来たから。「こんなに違うか!」というくらい歌いやすかったです。
歌い終わったときの客席からの拍手は、お世辞的な、お約束的な拍手だとわかっていても、実にうれしいもので。
歌い終わったらホントにホッとしました。あんまりホッとしちゃったから「逆に今までスゲェ緊張してたんだなぁ」っつーのがわかりました。
自分の本番が終わってから会場の外に出て、ベンチに腰掛けてビールを飲みました。
体中の力が抜けてリラックスしていて、フワフワしたキモチ。
目の前に桜の木があって、風が吹くとブワァァァっと花びらが舞う。
空は青くて、ポカポカ陽気で。
歌う前の緊張感と、舞台の上の高揚感と、終わった後の開放感と。
ちょっと独特ですな、このキモチは。
参加者の中には、あちこちの大会を掛け持ちしていて、ほぼ毎週舞台に立っている人もいると言うことなんですが、なんかわかる気がしますね。クセになるんでしょうね、舞台。
自分の場合、「オレなんかが参加しちゃって良かったのかなー?」というキモチもありつつ、「チャンスがあったら、また参加しようかな?」ってキモチもあったりして。
演歌の花道
今回のカラオケ大会には、ゲストでプロの演歌歌手の方もお見えになっていました。
プロっていっても知名度は無くて、地元でデビューして8年頑張ってる、っつーヒトでして。
今回は後輩の新人演歌歌手が前座で一曲歌っていたんだけど、コレがなかなか上手だったので、拍手が多くて花束も多かったです。
んでご本人が歌ったら、花束の数こそ新人より多かったモノの、拍手の数はビミョーだったですな。
「アイツ、何年応援してもビッグにならないなー」
「今回の新曲で失敗したら、演歌歌手を止めて実家に帰って漁師を継ぐらしいぜ?」
そういうヒソヒソ話は聞こえてくる。
プロだから、上手くて当たり前。上手いだけではだれも感心してくれない。
後輩の新人を前座に…なんてアグラをかいているわけにはいかない。人気商売だもの。
演歌で喰っていくのも中々たいへんだ、と思った。