ーOOO-クライマーズ・ハイ
映画「クライマーズ・ハイ」の、試写会に行ってきたですよ。
最近ラッキーが続いてますが、コレに関してはオイラが応募したのではなくて、会社のヒトが当選したので誘っていただいたというコトなのでした。
検索してたら見つけたので貼っておきますが、クライマーズハイの試写会プレゼントの告知がありました。
【日時】6月9日(月)【場所】中野サンプラザ【締切】6月 1日(日)
詳しくはコチラのページをご覧ください。
んで、今日会場に行ったら、けっこう年齢層が高めだったですな。
コレは扱う題材が重いことと、1985年の事件が題材で古い話であること(→日本航空123便墜落事故 - Wikipedia)、登場するキャストが実力派ぞろいで若年層にはアピールしなかったこと、などが挙げられそうですな。
でもね。
どっしりとして、しっかりした作品なので、ちょっと応援したいですな。
日航123便墜落事故。前代未聞、航空史上最悪の事件が発生した夜。
群馬県の地方新聞社は怒濤のような混乱と、異常な興奮が渦巻いた。
ちょうどそのころ、同じ新聞社の広告部に勤める男が、路上で倒れた。
この物語は2つの事件と現在を交錯させながら、地方新聞社の直面する現実や内幕を描き出していく。
ワタシは原作を読んだことがあったんだけど、この映画はとても原作に忠実だったです。
原作を書いた横山秀夫さんはもともと地方新聞社に勤めていて、実際に日航123便事件でもキャップをつとめた方ということで、その新聞社の内幕は非常にリアルだったです。
試写会の最後にアンケートと、コメントカードを書くことに。特にコメントカードは映画の広告宣伝用使われるかもしれません、とのこと。
いざ書くゾとなったら真剣勝負。最近は文章をPCとかEM-ONEとかで練ることが多いワタシ。あれこれEM-ONE上でいじってから改めて清書したりしてたら、アンケートに答えている最後の一人がオイラになってしまっていてチョー恥ずかしかったです。
せっかく書いたので、こちらに貼っておきます。
史上最悪の航空機事故を前に、闘う地方新聞記者たち。
これは、時に激しくぶつかり合いながら
「事件」という「山」に取り付き、
「真実」の「頂」を目指す者たちの物語である。
さて、以下はちょっとネタバレ、っつーか映画から離れちゃうっぽい感じの話を。
映画の中では…そして原作も、過去の日航機事件の出来事と、現在の自分が山を登るシーンが交錯します。
原作者の横山秀夫さんにとって日航機墜落事故は実体験で生々しいものであり、そのままでは「作品」にすることが出来ずにいたんだけど、現在の主人公が山を登るシーンを挟むことで「実体験」ではなく「小説」として取り扱えるようになったのかなー? とワタシは思っています。
だから、この物語を単に「123便当時の新聞社の様子」だけの物語だと思うと、登山のシーンは蛇足に見える。
でも、そうではない。
身体の疲れも感じずに、無我夢中で脇目もふらずにどんどん山を登っていくうちに、クライマーズ・ハイという状態が訪れる。身体の疲れを忘れ、崖の険しさや危険を顧みず、無我夢中な状態。一歩間違うと死を招くことさえある。
だけど、登山の時は、二人一組だ。一人が登っているときは、もう一人がそれをサポートしている。一人がクライマーズ・ハイに陥ったときは、もう一人が落ちつけよと言い聞かせる。一人が滑落したら、命綱でつながったもう一人がソレを全力で支え、助ける。
現実世界でも、仕事の時でも同じ事だ。一人がアタックするときは、もう一人がそれをサポートする。時にぶつかり合いながら、人は互いに支え合って生きている。
「降りるために、登るんだ」
これは、この物語の重要なキーワード。
それぞれの登場人物は、一体何に登り、何から降りていくのだろう。
時に、何に登っているのかが見えてないコトもある。ワケもわからず、ただ目の前の険しい崖をガムシャラに登っていく。クライマーズ・ハイ。
だが、登った山は、いつか降りるものなのだ。
どれほど苦しい山でも、楽しい山でも、必ず頂上があり、そこに達すればあとは降りるだけなのだ。
何かにガムシャラになって高みに登っていく人たちを仰ぎ見る。
あんな高みに登れるだろうか?
考える前に手を動かすんだ。
クライマーズ・ハイになるその日まで。
いつか降りるその日まで、登り続けるんだ。