ーOOO-今日の人生相談

 今日のニッポン放送テレホン人生相談は、だいたいこんな内容だった。

Q:50代男性。既婚。

 3年ほど前にサラ金で300万円借金を作って、返済できなくなり、ブラックリストに載った。その借金は妻に返済してもらった。
 先日、家の中を探していたら、偶然そのときのサラ金のカードを見つけた。そのカードをサラ金の機械に入れたら、自分はブラックリストに載っているにもかかわらず、なぜか50万円借りることが出来た。
 しかしそれ以来、そのカードを機械に入れてもそれ以上借金をすることは出来ず、機械の画面には「返済ボタン」しか表示されなくなってしまった。
 そこで質問です。
 本来自分はブラックリストに載っていたのだから、法律でそれ以上借金をすることが出来ないはずである。にもかかわらず、50万円貸したサラ金には落ち度があるのではないか?
 この場合、自分には50万円の借金の返済義務は無いのではないだろうか?

 「ブラックリストに載っている人間に金を貸したほうが悪い。だから自分は借金を返さなくても良い」という理屈は斬新で画期的すぎる。どこをどうひねればそんな屁理屈が出てくるんだろう?
 だいたい、昔のサラ金のカードを見つけたからと言って、なぜすぐ50万円も借りようとしてしまうのか?
 さらに、そのあとなぜまた「カードを機械に入れて、それ以上借金を」重ねようとしたのか?
 っつーか、なんで「先日、家の中を探していた」のだろうか?
 そんでもって、この男性は今回の一件を妻に相談した気配がない。そのことを回答者が追求したら、
「いやあ、妻は怖いので…」

A:弁護士

 ブラックリストというのは、金融会社の間でやり取りされる信用情報の記録であって、法律で義務づけられているものではありません。
 ある人がブラックリストに載っていることを金融機関が知っていたとして、その人に対してお金を貸すか貸さないかは金融機関の判断にゆだねられています。
 あなたが消費者金融から50万円を借りたという契約は有効ですし、あなたにはそれを返済する義務があります。

 司会進行役の女性が
「アナタね、今回の一件について、奥さんに相談してごらんなさいよ。そりゃあ最初はすごく怒ると思うけれど、アナタのことを思って、50万円の借金を何とかしようって言ってくれるんじゃないかしら」
「あ、…はあ。」
と相談者の男性。そんなこと言ったって、ウチのオクサンは怖いんだから…とでも言いたげな口調。
 でも、回答者の弁護士さんも司会者も、すっかりあきれてサジを投げてる…ってことには気が付かないままの相談者だったのでした。