ーOOO-危険なアネキ

 知人の話してくれた、お姉ちゃんの話。


 ある寒い冬の日、アネキは友人知人を呼んで鍋パーティーをした。
 腕によりをかけて、鍋を準備。
 カンパイした後、さっそく自分でつくった鍋を食べてみる。
 もぐもぐ…ゴリッ。
 固い物が歯に当たる。
 細い魚の骨みたいな、固い木の枝みたいな、ヘンな感触。
 ペッと口から出してみたら、虫の足みたい。
 これって、ゴキ……!
 足ってことは、ゴキのカラダは?
 アタシ、ゴキを食べちゃったの!?


 とっさにアネキは、そのことを黙ることを決意。
 みんなで仲良く、ゴキが入っていた鍋を食べましたとさ。


 人間はイザというとき、信じられない行動を取るものだなぁと思った。