ーOOO-スマートなドライビングをはじめよう! - TOKYO SMART DRIVER
昨晩は「TOKYO SMART DRIVER MEETING … スマドラミーティング」というのに参加してきたですよ。
で、この東京スマートドライバーというプロジェクトではあれこれいろいろなことをやっているのですが、
「ホメよう」
というのが大きなテーマらしいのですな。さて、それはなぜなんでしょう?
スピードの出しすぎだけが首都高の事故の原因ではない
さて、首都高の事故の原因って、どんなものだと思いますか?
わたしはスピードの出しすぎが原因だと思ったのですが、それはまったくの誤解でした。
首都高で最も多い事故は「追突」で50%、続いて「車両接触」の26%。
この「追突」「車両接触」の2つの事故は、高速道路の合流地点で発生することが多いそうです。合流しようとする車と周囲の車のコミュニケーション不足で、強引に割り込んでしまう形になり、それが事故を引き起こします。
そこでこのスマドラキャンペーンでは
- 気持ちよく車線変更させてあげよう … 「スマートドライビング」
- スマートなドライビングをしている人をホメよう … 「ホメドラ」
というのが大きな柱になっているようです。
スマートドライビングは、もちろん高速道路の車線変更だけの話ではありません。
無理な追いこしをしない、とか。無謀なスピードを出さない、とか。一般道で、横断歩道を渡ろうとしている人がいたら、渡りきるまで待つとか。
エコなドライビングだってスマドラです。燃費が良くなって地球に優しくって、そんでもってお財布にも優しいですよね?
そして、スマドラしている人がいたら … たとえば、車線変更で道をゆずってもらったら、ありがとうって気持ちを示す。
スマドラしている人を見かけたら、「いいねえ、今のドライビング!」って、ホメる。これがホメドラです。
いままでの安全運転運動というのは「スピードを出してはいけない」「交通ルール遵守」と、禁止事項で縛ったり上から押さえつけるような高圧的な運動でした。
だけどこのスマドラキャンペーンは、「まず自分からスマートドライビングをはじめてみよう」「そしてみんながスマドラしたくなるようにしよう」「スマドラしてる人をホメよう」という部分が面白いですね。
ドライバーたちは、みんなお互いコミュニケーションしたがっている
道路をゆずってもらったときに「ありがとう」ってサインを出すときって、どうします? これはローカルルールかもしれませんが、すばやくハザードランプをカチカチやったりしませんか?
あと、高速道路で突然渋滞の最後尾になったら、後ろから追突されないようにハザードランプをつける、とか。
こういうことって、教習所で教わるわけじゃないんだけど、なんとなくやっちゃいますよね?
今回のミーティングのパネリストの中には、日産自動車で安全運転に関する研究を行う部署におられる方がいらして、その方が
「どうも運転中のドライバーたちは、お互いにコミュニケーションしたがっているみたいだ、というデータがあるんですね」
とおっしゃってました。
で、テーマは「ホメドラ」なんですが、ドライバーはどうすれば上手にサインを出し合うことが出来るのか? という話になりました。
うーん、どうすればいいんでしょうね? やっぱりハザードランプでしょうか? ただ、これはサンキューハザード問題というのがあって、ハザードランプは本来危険を示すためのものなのに、感謝の意味をあらわすために使うことで誤認がおこって危険だ、という問題もあるようです(サンキューハザード)。
ウチのユーノスロードスターだとヘッドライトがパカパカ開くので、ウインクっぽいことが出来て喜ばれるんですが、フツーの車には無理ですよね。
日産の方いわく、「当社の製品ではありませんが、サンクステイルというのがありまして、車の後ろに尻尾みたいなのをつけて、運転席でボタンを押すと尻尾をふってサインが送れるというのがありました」 気になったので調べてみると、これはポストペットの八谷和彦さんのアイディアなんですね(→サンクステイル)。
ひろがるひろがるスマドラキャンペーン
で、このスマドラキャンペーンはいろいろな広がりを見せているようです。
イライラしないで気持ちよく運転できれば、ということで香水の会社がドライブ用アロマを開発したり、あるいはドライブ用BGMのコンピレーションアルバムが出たり。
日産さんも参加しているけれど、レクサスさん(←トヨタ系)も参加していたり、中古車ディーラーさんも参加していたり。業界の枠を壊しまくっていますな。
現在開催未定ながらサーキットを使ったドライビング講座が企画されているようなのですが、そのレーシングドライバーさんのお話が面白かったのでメモ。
走り屋さんには、本気で車でブッ飛ばすんだったら高速道路じゃダメなんだ、サーキットに来い、と言いたいですね。
逆に一般のドライバーさんは「サーキットで走っても一般の道路では関係ないんじゃないか?」と思われるみたいなんですが、それは違います。車の限界を使って、早いスピードで走ることで、普段の自分が運転するときの悪いクセがはっきり大きく見えてくるようになります。スムーズに、ていねいに運転することが必要になってきます。
ですから、サーキットのドライビング講座で運転がうまくなれば、普段の運転はすごくスムーズになりますし、アクセルを上手に踏めるようになって車の燃費だって良くなっちゃいますよ。
うわー! 面白そうだ!
開催されたら、ぜひ参加してみたいですなコレは!
ほかにもいろいろあったんですが、うまく伝え切れませんな。
ミーティングの終盤は、全員参加のブレストがありまして、意見を出し合いました。
公式ページのレポート記事のまんなかへんにあるホワイトボードのグジャグジャぶりを見て「ああ、いろいろ話し合って盛り上がったのね」というのを読み取ってください。
このスマドラプロジェクトはまだまだ続きますし、ミーティングも続くようです。
「こうすればもっと安全運転が増えるかも!」というアイディアを持っている人は、ぜひミーティングに参加してみてはいかがでしょうか。
微力ながら、自分も今後のミーティングに参加して、スマドラを応援していきたいと思っていますです。
今回のこの記事を読んで「イライラしないでスマートドライビングを心がけるだけで事故が減るなら、今日から私もスマートドライビングを心がけようかな」と思った人がいたら、うれしいです。