ーOOO-ガールズバー奇譚

※ これは実在する人物・団体等とは一切関係ない、むかしばなしです ※


 むかーしむかし、
 と、いっても、昨日のことのように思い出せるような、そのむかし。
 とあるところにオッチャンたちが、おったげな。
 オッチャンたちは、夜な夜な飲み歩いては、地元の居酒屋でオヤジトークを炸裂させては大人気。
 下町の爆笑王の名を、ほしいままにしておったそうな。


 ある夜のこと。
 オッチャンたちは、考えた。
「いくらオバチャンたちにモテてたところで、仕方がない。
 若いムスメっこにモテてぇもんだなぁ。」
 そこでオッチャンたちは、こう考えた。
 遠いところに、「ガールズバー」という店があるらしい。
 なんでも、店員さんはみな、ピチピチの女子大生ばかりだとか。
 オッチャンたちは期待に胸をふくらませ、はるばる出かけていったげな。


 中に入れば店員さんは、若くてピチピチのギャルばかり。
 オッチャンたちは大いに盛り上がる。
 飲めば飲むほど、トークがさえる。
 どっかんどっかんオヤジトークを炸裂させる。
 ちょっとした下ネタに始まり、流れるようにエロトークは続く。
 飲めば飲むほど強くなる。
 酔拳使いのオッチャンたちは、しまいにドン引きするようなエロトークを炸裂させた。


 まわりにいたガールズたちが、ひとりへり、ふたりへり。
 ふと気がつけばオッチャンたちは、いつのまにやら男同士でお酒を飲んでいたそうな。


「…あれっ、ここはガールズバーのはず、だよなぁ?」
 不思議な話もあるものです。