ーOOO-じゃあ、20km走ると何kgヤセる?
みなさん、食欲の秋ですね!
おいしいもの、食べてますかぁぁぁあ?
え、食べてるって? …いいなぁ。
オイラは美味しいモノは食べてませんが、食欲は増すばかり。体重がドーンと増えまくって困っております。
ところで、今年の春にスイカマラソンに参加して10km走ったら、体重が0.7kg減ったワタクシですが。
じゃあ20km走ったら、もっと体重が減るってコトですなっ?
ということで、手賀沼エコマラソンというのにエントリーして、こないだの日曜日に走ってきたですよ。
ますは自宅で体重計測! 86.2kgの体脂肪率が29.1%、と。
しかしこの体脂肪率はヤバいね。さすがに。
キチンとヤセなきゃね…。
電車で移動して、会場最寄り駅の千葉県の北柏駅に。
駅から会場まで、ズラーッと人の列。
そして、黙々と会場まで歩く、見知らぬ仲間達。
これからマラソンをしようというワレワレに、「大会が終わったら当店でビールをどうぞ!」と、居酒屋さんがチラシをくれました。
ぬぬっ! ワナ!?
ここだけの話、オイラはマラソンだとか運動だとかは、好きじゃないです。強調しときますけど。運動音痴だし。
でも、マラソン大会の「祭り!」みたいな側面が好きなのですよ。
見知らぬ人々が集まって、いっせいに同じ事をする…というのがとにかく不思議で。
ステージでは大会挨拶とか、吹奏楽の演奏とか、体操とかやってるんだけど。
それとは全く関係なしに、思い思いに各自ウォーミングアップをしたり、ごろごろ寝そべってダベったり。
「これから走るぞ!」って時に、全員が眉毛をつり上げて必死になるんじゃなくて、なんかそーいうユルいことをする人がいても良いという空気が好きなんだよね。
さてここで、レース前に体重を再測定。
86.8kg、体脂肪率が28.5%。
会場に来る前に、水をキチンと飲んで、赤飯おにぎりとウィダーインゼリーを食べたので、その分体重が増えたのでしょう。
これが私のスタート地点。橋をくぐってズーッと向こうまで人が続いているのがわかるでしょうか?
この大会はハーフマラソンです。
手賀沼の水辺に沿って走るので、基本的にアップダウンが少なく、走りやすいコースです。そのせいか、参加人数は12000人に及びます。
スタート時の参加者は、おおむね自己申告のタイム順に並ぶものです。私は最高で10キロマラソンしか走ったことがなかったので、行列の後ろの方に並びました。
この日は曇りで、気温は15度前後。台風接近中とかで風も吹いていて、半袖短パンだとちょっと寒いです。うーん、もうちょっと厚着した方が良かったか?
と、スタートの号砲が…
「パチャッ!」
発射に失敗したっぽい感じのメチャクチャショボい音がしたんですが、レースはスタートです!
なにしろ人数が多いから、行列が進まない進まない。
こういうときは慌てないで、ウォーミングアップだと思って、ゆっくりと身体を暖めるように足踏みなんかしたりして。
で、私はスタートラインをくぐるまでに、約7分かかりました。
スタート直後、ランナーの列はいったん手賀沼をはなれ、市街地を走り始めます。
日曜日の朝10時なのに結構多くの人が歩道にあふれ、「がんばれー!」と私たちを応援してくれます。いやー、マジでこういうの、うれしいんですよ。
記念に写真を撮ろうかなー…と思ったところで異変に気がつく。
デジカメ代わりに使おうとした携帯電話に、電源が入らない!
え、写真撮れない!
ってか、電話使えないわけ?
あと、腕時計持ってないけど、時間は?
今何時?
っつーか、自分のマラソンのペースはどうやって調べたらいいの?
ケータイ一個壊れただけで、大ピンチにたたき込まれるオイラ。
…そういえば、いつもスポーツクラブでつかっているiPodを持ってきたのに、付け忘れてしまったな。音楽を聴いて気分を盛り上げる事もできない。サイテーだ。
しかたがない。
写真はあきらめよう。
マラソンのペースは、周りを走っている人たちにあわせよう。自分の周辺は、同じような力を持った人が多いはずだから。
と、ね。
走ることにすごく集中が出来たのだった。
ただ黙々と走る。
音楽を聴かないで、風の音を、足音を、みんなの歓声を聞く。
どっ、どっ、どっ、どっ。
あれ、オレだけ足音が大きいな。気のせいかな?
どっ、どっ、どっ、どっ。
やっぱり違うな。何が違う? 着地に気をつけるかな…。
だっ、だっ、だっ、だっ。
ん、ちょっといいかも。
あとは、腕を大きく振るのかな? 腰を回してみるとか。
たっ、たっ、たっ、たっ。
お、いいかも、いいかも♪
はっ、はっ、はっ、はっ。
…苦しい。
やっぱり、今回のハーフマラソン初挑戦は無謀だったのか?
はっ、はっ、はっ、はっ。
周りのみんなも苦しんでいる。頑張っている。
はっ、はっ、はっ、はっ。
でもやっぱり、ペースを落とそう。
自分の周りの集団の中から、遅れ気味で走っている人を見つける。
その人のペースに合わせるように、微妙に微妙にペースを落とす。
はっ、はっ、はっ、はっ。
時速0.1キロくらいの微妙な違いが、大きな違いになって帰ってくる。
うん、さっきより苦しくない。
身体がドーッと熱くなってくる。
スタート前は肌寒かったはずが、いまは熱くて熱くてたまらない。
半袖短パンでちょうど良かった。
どんどん汗をかいているはずだが、どんどん蒸発していくので結構さっぱりしている。
顔を手でぬぐうと、ものすごく濃い汗が目に飛び込んできて、涙が止まらなくなる。
給水所でスポンジをもらって、顔をぬぐったらさっぱりした。
ランナーズ・ハイは、いつ訪れるんだろう?
みんなといっしょだと、いつもより楽に走れる感じはする。
これが、ハイなのか?
しかし苦しい。楽しいわけではない。
でもやめられない。
足は勝手に、前へ前へと進んでいく。
ああ、これが私のランナーズ・ハイなのかもしれない。
16キロあたりでケータイを見てみたら、動いた! ので、慌てて撮った1枚。
土手の奥に折り返し点があるんですが、それを橋の上から見下ろして撮ったものです。
で、この折り返し点がなんとも楽しいのだ。
周りを走っているのは見知らぬ人だけど、ずーっと同じペースで走ってきたから、多少知り合いっぽい感じになるじゃないですか?
で、「さっき追い抜いていったあの人は、今はあんなに前にいるんだなぁ」とかそういうのがわかる、と。
手賀沼の周りをぐるーっと囲むように人の帯が出来ているのが見えますか?(ピンボケなので見えにくいですが)
21.0975kmのコースを1時間そこそこでゴールする人もいれば、3時間以上かけてゴールする人もいるわけで。長い長い人の列が、手賀沼をぐるりと取り囲んでいます。
マラソン大会では、コスプレとか着ぐるみを着て走るランナーがいるわけですが、今回地味に一番大変そうだったランナーがこの人。
柏警察の人が「振り込め詐欺に注意!」という旗をもって走ってました。
一般の参加者に混じって走ることで、マラソン大会の警備役も兼ねているのだと思います。いやはや、ホントにお疲れ様です。
手賀沼の浄水施設。ここからゴールまであと1km切った…ハズが、エラく遠く感じる。
このへんになると、苦しさはピークに達している。
心臓がどきどきしたり、息が切れたりするわけじゃないんだけど。
もうとにかくヒザが上がらなくなってくる。足が重い。
足が止まると身体が冷えてきて、風の冷たさが身に染みるようになってくる。
こうなると、ますます身体が重くなってくる。
あとちょっと、あとちょっと…と自分に言い聞かせながら、走ったり歩いたり。
ようやくフィニッシュラインが見えてきた!
すでにゴールした選手たちが、拍手をしながら他の選手が帰ってくるのを待っていてくれるのだった。
もうちょっとだ、走ろう!
ラストスパート! と言うにはほど遠いけど、ゆっくりと走った。
そしてゴール!
タイムは2時間30分。はじめてのハーフマラソンとしては、まあまあかなぁ、と。
このあと完走記念のTシャツと、ポカリスエットとバナナを1本ずつもらいましたが、とにかくベラボーに美味しいわけコレがぁ!
バナナのねっとりとした自然な甘さが、疲れをいやしてくれます。
ポカリスエットは乾いた身体に染みこんでいきます。
マジで大げさじゃなく。
マラソン大会はとにかく屋台が充実していて、ちょっとした村祭りみたいな事になっている。
焼きとりとか、おでんとか…。ああ、おなかすいたなぁ。
で、屋台で焼きそばを買って食べた。
いやもうこれは美味しいのなんのって!
とにかく焼きそばの香りで、後から後からつばがわいてくる。
甘からず、辛からず。ソースの濃度とか、油の具合とか、キャベツの甘みとか、すべてにおいて絶妙、最高! すごい。感動だ!
こんなに美味しい焼きそばを食べたのは、人生初です!
この感覚、レースの後でものすごくおなかがすいていたのが原因だとするなら、これもまたランナーズハイの一種と言えるのかも。
で、思い出したように体重計測。
体重は86.2kg、体脂肪率28.6。
走る直前から比べると、0.6kg痩せましたな!
ちなみにコレ、焼きそばとポカリスエットとバナナの重さが含まれてますから!(←言い訳がましく)
そしてマラソン大会の帰り道。
ついついサイゼリアに吸い込まれてしまうオイラ。
今日ぐらいは良いだろう… と、パスタと肉サラダを注文。
周囲を見回せば、そこにはマラソン大会帰りとおぼしき集団ばかり。あちこちでビールで「乾杯!」の声が聞かれる。
そうだよねぇ、今日ぐらいはいくらたべてもいいよねぇ? この日は車じゃなくて電車だったので、ついついビールまで注文しちゃうオイラ。
プハーッ!
乾いた身体に冷たいビールが染みこんでいく! 真っ昼間からビールを飲んじゃう背徳感と開放感。しかし実にうまい!
今思えばこのテンションの高さも、ランナーズハイの一種だったのかもしれない。
翌日の朝。
体重86.9kg、体脂肪率28.1%。
…増えてる! 体重、増えちゃってますけど!?
体重 | 体脂肪率 | |
当日朝 | 86.2kg | 29.1% |
レース前 | 86.8kg | 28.5% |
レース直後 | 86.2kg | 28.6% |
翌日朝 | 86.9kg | 28.1% |
で、結論。
- 食べ過ぎは太る。
- 急に運動しても痩せない。
余談なんだけど、マラソン大会の翌日の月曜日から筋肉痛でとにかく足が痛くて、階段の上り下りが死ぬほどつらいです。
特に下り。手すりにつかまって足を引きずるようにしないと降りられない。
あんまり筋肉痛がヒドいんで、行きつけの接骨院さんに行ったら
「どうしたんスか!? 歩き方がヒヨコみたいですよ!」
とか言われましたです。
コレって、どうも体重が重いのがマズいみたいなんですよ。
「マラソンを走ってヤセよう!」と思っていたはずなのに、「マラソンを走るためには、まずヤセよう!」という結論に。
あれっ、おかしいな…。