ーOOO-ソ連型とか

「寒いなぁ」
「そっスねー。風邪引いちゃいそうですね」
「風邪っていえば、もうインフルエンザが流行ってるらしいぞ」
「マジすか!? 早いッスねぇ」
「なんか小学校で学級閉鎖とか始まってるみたいなんだよなー」
「予防接種とか、しますか?」
「うん、しにいかなくちゃなー。オレ、今年の頭は油断してたら新型インフルエンザにかかっちゃったからなー」
「あー、そんなこともありましたねー。で、どうでした? 新型インフルエンザの新型っぷりは?」
「そうねー…、やっぱ新型だけあって、パワフルというか」
「パワフル!? …それは香港型やソ連型とくらべて、どうなんスか?」
「うーん、…やはりあの体験は、ブランニューなサムシングとしか言えないな」
「あ、そういえば、ソ連って崩壊したのに、なんでいまでも『ソ連型ウイルス』とかいうんですかね?」
「『ロシア型』とか『ウクライナ型』とか細かく分類するべきなのかな」
「『ロシア型ウイルス』とかいうと、すごい強力そうじゃないですか? なんか軍事兵器みたいな…」
「…まあワクチンを打つ時は、3種混合とかで、ソ連も香港も関係ないからいいんだよ」
「そういうもんなんですか」
「なんか、流行りそうなウイルスを予想して、3種類くらい混合して、そいで接種するらしいよ」
「3種類ものワクチンをいっぺんに打ってるんですか!」
「うん、そうだよアレはなんか強烈だもん。打ったあとはぐったりしちゃって、なんか仕事にならないもん。真っ直ぐ家に帰って寝るしかないっつーか」
「あーわかりますわかります。アレは変に疲れますよね。あとメチャメチャ痛いですよね…」
「そうなんだよ、アレは血管じゃなくて、筋肉に注射するんだったかな?だから痛いんだよ。オレ、いいオトナだけど顔をしかめちゃうもん」
「…痛くて痛くて仕方がないのに、顔をしかめちゃうくらい痛いのに、わざわざ打ってもらいたいんですか? しかも、お金を払ってまで…」
「ちょ、オレを変態みたいに言わないでくれよ!」