ーOOO-いつかのはなしのひとつのはなし

 シブヤ大学ウイスキーゼミ「10年後に残したいちょっといい話を書こう」というのがあったので、ちょっくら参加してきたのですよ。
 ワタシはブログであれこれ書いているけど、文章力は自信がありません。いつか何かの授業を受けたいなーと思っていたので、コレは良いチャンスで、非常にラッキーでした。


 一連の授業の中では、高橋源一郎先生による講義も行われました。このときに行われたのは文章の採点ではなくて、

  1. 筆者は、参加者の前で自分の書いた文章を音読する
  2. 参加者はソレを聞いて、気がついた点を述べる(ホメる)

 これは高橋先生が明治学院大学で受け持っている「言語表現法」の講義を書籍化した13日間で「名文」を書けるようになる方法という本の中でも紹介されています。
 ということで、誰かがワタシの文章を採点したり書き直したりすることはありませんでした。


 みんなの前で自分の文章を音読するのは超絶的にこっぱずかしいのですが、自分の言い回しのまどろっこしい部分に気がついたり、意味が伝わりにくい部分に気がつくことが出来ます。
 また、第三者にいろいろ感想を言ってもらうことで、「こういう部分を面白いと思うのかぁ」とか、「読者はもっとこの部分を読みたいみたいだなぁ」ということに気付きました。


 月一回の講義だけでは足らず、一部のメンバーは途中で何回かミーティング(と称して飲み会)をしたりして、さらなる推敲を重ね。
 最後まで自分の力で文章を書いたのに、みんなの力なしではこの文章にならなかった…という文章が出来上がってきます。
 ワレワレは3ヶ月ほどかけて、それぞれ2000文字くらいの文章を書いたのでした。
 
 ということで、ヒイヒイ言いながら書いたモノが形になりました。
 あ、コレ、非売品ですよ。配布の予定もありませんです。


 手にしたときの、物理的には軽いんだけど、なぜだかずっしり重たい感じが、なにやらうれしはずかし。
 最終の提出日から約半年、自分の文章をいま読み直すと書き直したい部分が出てきたりして、顔から火が出る。ちょっとキチンと読み返せない…。
 これがブログであれば、読み返して足りない部分を書き足したり書き直したり自由自在で、すきなだけ自分の文章を直すことが可能です。
 そういえば講師の先生は「いっかい活字にして紙の上に定着して、それが後々まで残るんだ、ということへの覚悟を持つことです」って言ってましたっけ。


 で、まあ、今あるようにブログの文章は見た目変わらずなのですが、何か大事なことを書くときは、授業のコトを思い出して、いちどは口の中でつぶやいているワタクシなのでした。