ーOOO-カーネーション - 女の子は誰でも!
それは2011年のNHK紅白歌合戦のできごと。
紅組で出場した椎名林檎は「カーネーション - 紅組なら誰でも!」という曲目で出場したのだった。
「カーネーション」は、現在放送中のNHK朝の連続テレビ小説「カーネーション」の主題歌だったから、この曲で椎名林檎が紅白に出るのは当然と言えるだろう。
しかし椎名林檎はカーネーションを1コーラスで終わらせると、そのまま続けて東京事変の「女の子は誰でも」を歌い始めたのだった。
どっかで読んだ話だけど、もともと朝ドラ「カーネーション」の主題歌は「椎名林檎さんらしい女の子の気持ちをうたった曲を」というオーダーだったらしいんですな。だけど当時は東日本大震災の余波のまっただ中。で、明るい曲を作る気にはなれなくて、カーネーションという曲が出来た、ということらしいんですな。
そんな話を思い出しながら紅白を見ていたのだが、本来主役であるはずの「カーネーション」を超えて「女の子は誰でも」がズーッと長く演奏されていく。
力のこもった歌唱、演奏、踊り。
舞台装置を使った演出が、それまでとは全然違っていた。
その盛り上がりっぷりからは「この曲をみなさんにお聴かせしたいんですよ」というキモチがグーッと伝わってきた。
結局、「カーネーション」は2分ほど、「女の子は誰でも」は3分ほど演奏されたのだった。
で、ワタシは思った。
ああ、ホントはNHKは、朝ドラ・カーネーションの主題歌に「女の子は誰でも」が使いたかったんじゃないかな−、って。
実際、カーネーションは老若問わず「女の子」がいっぱい出てくるドラマだったし。
この曲のどんなときでもご陽気な感じは、なんだかあのドラマに似合う気がする。
ところでワタシはカーネーションを毎日たのしみに見ている。
録画しといたヤツを、家に帰ってきてから再生するのだ。
オープニングは早送りですっ飛ばしてしまうのだが、このとき心の中には「女の子は誰でも」が流れていて、すこしウキウキするようなキモチになりながら、このドラマを見ているのだった。
せっかくなので朝ドラのカーネーションについて、ざっくりと。
脚本は渡辺あや。「その街の子ども」の脚本家が朝ドラの脚本を書く!?って、それだけでスゴく楽しみだったんだけど。役者さんもすごく良くて、スゴいドラマになってました。台本が役者をノセたのか、はたまたその逆か?
いやまーホントにジェットコースターなのですよ。ちょっと目をはなしたスキに結婚したり、子供が3人生まれたり。時間をポンポン飛ばしながら、じっくり見せたい部分を絞っているらしいのですな。
物語のあらすじからこぼれ落ちた部分がものすごく大事。ちょっと上手く言えない。とにかく目がはなせない。
先週の土曜日は、ラストシーンで時間が一挙に12年進んで、主人公役を演じるのが尾野真千子から夏木マリにバトンタッチですよ。
主人公がチェンジしたこのタイミングで!
いまからカーネーションを見ても良いのではないかなぁ。って、ホントはもうちょっと早く書くべきでしたなぁ。
で、カーネーションの物語中の現在は1985年なんだけど。
ひょっとしたら今週の土曜日に、物語は1995年に針をすすめるのだろうか? ワタクシの個人的な興味は、ソコなのだなぁ。
あっ、あらすじを見てないので、この先どうなるのかは勘弁でお願いしますよっ、と。