ーOOO-その後の仁義なきエアカウンターS

 そういうわけで簡易型空間放射線量測定器「エアカウンターS」を買ったワタクシなのですが。
 買ったはいいけど、いっかい放射線量を計っちゃうと、なかなか使い道が思い浮かばない。
 だって、2度も3度も測ったところで数字に大差はないのですから。
 …いや、厳密にはけっこう数字が変わるんですけど。たとえば、我が家の空間放射線量(屋内)は、だいたい0.08〜0.15μSv/hくらい。けっこう変動するものなのです。
 とはいえ傾向はわかったし、あとはたまに計ればいいかなぁ。
 ホントに気になるのは食べ物や飲み水の測定値なんだけど、この装置ではソレは計れないんだよねぇ。
 で。
 なにしろ8000円くらい出して買っちゃったので、コレを寝かせておいてももったいない。
 ということで、とりあえず実家に持って行って、お父さんに貸してあげたのです。
 1週間くらい使ってみれば、って。


 そしたらまぁ、ウチのお父さんがこのエアカウンターSをぞっこん気に入ってしまったのですよ。
 家の中で計る。
 玄関先で計る。
 散歩しながら計る。
 公園の砂場で計る。
 ご近所の畑で計る。
 とはいえ、道路で計る数字と、その一歩となりにある畑で、そんなに数字が違うはずがない。
 だから、畑の土のトコにグリグリっとやって*1、数字がグイーンと上がったのを見て、満足。
 せっかく測定器を持って歩いているんだから、やっぱし数字が景気よく上がっていって、異常な値を示さないと、つまらないよなぁ…ってキモチは、間違ってるんだけど、わかりますよね?
 ということで、水たまりに機械を突っ込んで、数字を上げてニコニコ。
 雨どいの水が流れるところをグリグリやって、ニコニコ。


「正しい放射線量の測定法は、高さ1mのところで計るのが正しいんだよ。そんな、グリグリくっつけたら、正しい数字が計れないよ?」
と言ったのですが、
「わかってるわかってる。でも、こういうところが高いんだなーという傾向はわかるじゃないか」
と、ニコニコ。


 というわけでウチの父は散歩のお供に、腕時計や万歩計ではなく、ガイガーカウンターを持って歩いているのです。
 すげえなぁ、サイバーだぜ!
 コレが21世紀ってヤツか…!
 っていうか、「コレってなんだか世紀末的なんじゃないか?」という気がしてきました。

*1:コレを見越して、エアカウンターの本体はジップロックに入れたまま貸してあげたのだった。だって、装置本体の中に放射線量の高いホコリが入っちゃったら、数字が狂いっぱなしになるでしょう?