ーOOO-巨泉の!

 なんか先日、クイズダービーの特番があったらしくて。
 知人が日記に「あんなのクイズダービーじゃないよなぁ」と書いていて、ガッカリした様子でした。
 まあ、昔の番組を焼き直してガッカリすることっていうのはあるよね。時代の空気とかもあるし。
 などと思いながらちょっと検索してみると、懐かしのクイズダービーの動画が。うーん、面白い。
 さらにそこから世界まるごとHOWマッチを見たりして。うーん、面白い!


 クイズダービーにしろHOWマッチにしろ、オープニングで巨泉さんがけっこうしゃべるんだよね。
 そこから出場者紹介。ここもけっこうたっぷり時間を取ってます。クイズダービーなんか、クイズの回答者よりまえに、一般参加の出場者の紹介に時間を取ってます。
 で、クイスダービーでは1問目の回答を答え合わせしつつ回答者の紹介をするんだけど、HOWマッチでは先に出場者の紹介をして、それから問題に入るのです。
 これ、時間がもったいないですよね?
 イマドキのクイズ番組だったら、1問目の答え合わせと回答者紹介を同時にやると思うんですよ。時間がもったいないから。
 だけど大橋巨泉は、HOWマッチではソレをやらなかった。あえてオープニングのあとに時間をたっぷり取った。わざと。
 これはどうしてなんだろう?
 で、私見なんですが、これは放送開始時間ちょうどにテレビの前にいない人のために、わざとたっぷり時間をとって、「見逃した!」という感じをなくそうとしたんじゃないかとおもうのです。
 あるいは、公開番組なんかだと会場のお客さんを温めるために放送前に前座さんがしゃべるんだけど、巨泉さんは自ら「前座」の役割を果たしていたのかも?
 落語家さんでいうと、まくらの部分をしゃべる感じなのかも。関係のないバカ話から、だんだん本題に引っ張っていく感じ。


 クイズダービーというのは普通のクイズ番組よりルールが複雑で、「クイズの問題の答えは何か?」のほかに、「誰が正解するか?」「出場者が誰に得点を賭けるか?最終的に10万点に届くかどうか?」という部分を楽しむことができる。
 つまり、ふつうのクイズ番組なら、問題が難しかったら視聴者は「わかんねんや、こんなもん」となって退屈する。だが、この番組の場合は「はらたいらが正解するか?竹下恵子が正解するか?」という部分で楽しむことができる。勉強やクイズが嫌いでも楽しむことができるのだ。
 なかなかうまいこと考えたもんだ。と思ったのだが、実はクイズダービーの原型は外国の番組で、もっとルールは複雑だったらしいんだけど、視聴者にわかりやすくするためにザックリ削ってあの形になったのだとか。番組に歴史ありですなー。うんうん。