ーOOO-ももへ

 ちょっくら「ももへの手紙」を見てきたですよ。
  
 親世代からすると「もしも自分の子どもにアニメを見せるなら、こんな作品が良いかなぁ…」と思っちゃいそうだけど、子ども世代から見れば「マジメ臭くて、あんまし面白くないなぁ…」みたいな印象をもちそうな映画でありました。


 イマドキの子どもが瀬戸内海の島に引っ越して、なかなか周囲の人となじめずにいるんだけど、妖怪たちとの交流を通して、いつしか周囲の人たちと打ち解けていく…そういう成長を描いた話なのですが。
 物語の冒頭から、ずっと周囲の人と打ち解けられない主人公。で、それをお母さんやお爺ちゃんお婆ちゃんは、とがめない。
 しかしソレって、観客の子どもたちからすると「ふるさとのお爺ちゃんお婆ちゃんに会っても、初対面では挨拶しないのが当然である」というメッセージを伝えてるんではないかなぁ?
 子どもたちに「周囲の人とうちとけて仲良くして欲しい」というメッセージを伝えるなら、主人公はハキハキとして、みんなに挨拶!誰とでも仲良く!みたいなのが良い…って、それも極端か。うーん。


 妖怪たちがイタズラもので、山からミカンや野菜を盗んできて食べてるのですが、その量がハンパじゃなくて、「イタズラってレベルじゃねーだろ、それ、コソ泥だろ?」くらいやらかしちゃってるので、ちょーっとねぇ。
 畑の機械をぶっ壊したのですが、謝りもしなければ修理もしない。フォローがない。アレはいったい、どうなっちゃったの…?


 終盤、主人公と郵便配達のおじさんが大奮闘するシーンがあるのですが、物語的にも作画的にもクライマックスであるにもかかわらず、見ているオレとしては「あいつら、何しにいったの?」という印象しか持てなかったです。っつーか、マジで何しにいったの? 電話で済む話じゃね?


 とはいえ、全体的には頑張ってる作品だなぁという印象。個人的には満足したのですが、友人知人方面にオススメするには何かが足りないんだなぁ…。