ーOOO-あるけあるけ
ここんとこ生活リズムが音を立てて変わりつつあるワタクシなのです。
その発端は、つい先日の社内健康診断で「高血圧の疑い有り、再検査を要す」と出たからなのでした。
あわてて…というか「ふーん?」みたいな、ワリとのんびりした気持ちで近所のいきつけの診療所へ。
ココのセンセイはおじいちゃんセンセイだ。そんでもって看護婦さんたちも20年以上はココにいるんではないかという変わらぬ顔ぶれだ。
「あら、お久しぶり。…太った?」
はあ。まあ。
その懐かしさに安心感を覚えるとともに、古びた感じに一抹の不安を覚える。
診察室では、びっくりしたことに巨大タッチパネルモニターやらiPadやらがゴロゴロしていた。
すごいですねーというと、おじいちゃんセンセイが
「うん、ま、ねぇ。時代はペーパレスだから。カルテもレントゲンも、全部コンピュタで、ペーパレスね」
軽く診察してから、まずは改めて検査。
血圧を測ったり、心電図を取ったり。
血液検査で注射器がグサッと刺さると、見るのがイヤだから目をそむけてしまう。だが、こんなに採血を怖がる大人って、恥ずかしいな、オレってバカだなぁ…と思うと、思わず笑いがこみ上げてくる。いかんいかんとグッとこらえると、ますます笑いが大きくなる。
「あら、どうしたんですか?」と笑う看護婦さん。
いやあ、こんなに採血を怖がるなんて恥ずかしいなぁと思って…。
「そんなことないですよ、大人でも採血は怖いですよ。ワタシだって怖いですもん」
あは、そうなんですかぁ?
「採血で、すごく怒る患者さんもいるんですよ。それに比べれば、思わず笑っちゃうなんて、いいじゃありませんか」
あっはっはぁ。
…って、おお!
いまオレは、看護婦さんと仲良く、親しげに楽しく会話を交わしているぞっ!
どうだ、まいったか、うらやましいだろう。はっはっは。
欲をいえば、この病院の看護婦さんの平均年齢が、あとほんの40歳くらい下がればいいのだが…。
検査結果を見たおじいちゃんセンセイは、ニコリともしないで
「うん、高いね。おクスリ出しましょう」
はあ。
「それからね、食べ過ぎに注意。飲み過ぎにも」
あー。
「なるべく野菜を食べなさい」
はあ。
「というのは、ごはんの時、最初に生野菜をたっぷり食べると、油の吸収が遅くなるから」
へー。
「それから、おかずを食べるときは、ソースや醤油をかけないこと」
あ、塩分が。
「小皿にソースを出して、それに浸けてたべること」
…は?
「そうすればあんまりソースを使わないで済むから」
あー、なるほど。
「それから運動ね。とにかく歩きなさい。歩くのが一番です」
あの−、「とにかく」っていうのは、どれくらい…?
「できるだけ、ね」
…はあ。