ーOOO- 撮りたかったのは、ボケ味を生かした写真でした … キヤノン EOS M

 EOS Mは、CANONから今週の月曜日に発表になったばかりの最新レフレックスレスカメラです。
 そのビッグニュースは、カメラ好きの間をかけめぐりました。
 また、このEOS Mの発表直後には、ブロガー向けのタッチ&トライイベントの参加者募集が電撃的に発表されたのです。
 平日の夜だというのに、カメラ好きのブロガーたちが品川のキヤノンに集結し、熱烈にタッチ&トライを…
 
…って、もうみんな気合いと熱気がスゲーんですよ!
 このイベントの主催のキヤノンマーケティングジャパン株式会社さんによれば、「このEOS Mはまだまだ開発中の機種なので、一般のかたが発売前にこういうふうに自由にデモ機に触わるチャンスは、多分このイベントが唯一になるんじゃないでしょうか」というオハナシ。
 とにかく貴重なチャンスなのですっ!
 実際に電源を入れて撮影を試すことが出来るデモ機は限られた台数しかないので、もうみんな真剣に、触る触る!
 ほかの展示物には目もくれない!
 そしてオレは、触れずに!
 割り込めずに!
 貴重なチャンスなのに…ッ!


 みんながここまで目の色を変えて触りまくっていたキヤノン EOS Mって、どんなスゴいカメラなんでしょうね?



 と、その前に。
 まずは、「レフレックスレスカメラ」ってなんのことでしょう?
 レフレックスとは反射鏡のことです。いままでの一眼レフカメラでは、レンズから入ってきた光をレフレックスで反射させ、それをプリズムで受け、ファインダーに像を結びます。フィルムカメラでは反射鏡とプリズムの組み合わせで、レンズに入った光を目で捕らえ、ピント合わせをおこなったりしていました。
 しかし今はセンサーで光を受けています。レンズから入ってきた光を直接センサーで受け止め、それを背面の液晶で確認しながら撮影するスタイルが普通になってきました。
 ということで、反射鏡を取り払ってやったのがレフレックスレスカメラ…いわゆるミラーレスカメラなのです。
 このとき、いくつかのメリットが生まれます。
 レンズとセンサーの間にあった反射鏡を取り払い、その上にあったプリズムをとりはらうことで、重量を軽くすることが出来ます。
 邪魔なモノが無くなったので、レンズとセンサーの距離を近づけることが可能です。焦点距離が近くなるので、軽量コンパクトなレンズを設計することが可能なのです。
 
 レフレックスカメラは、一眼レフに比べてボディもレンズも軽量コンパクトに設計することが可能。
 また、コンパクトカメラに比べると交換レンズによって写真の表現の幅を広げることが可能。
 この2点から、レフレックスカメラは爆発的な人気を呼び、各社からさまざまなカメラが登場しました。
 そんな中、この市場を静観していたのがキヤノンです。長らく「キヤノンはいつミラーレスカメラ市場に参入するのだろう?」と言われ続けていた中で、満を持して登場したのがこのカメラ、EOS Mなのです。


 
 キヤノンは従来から一眼レフカメラのEOSシリーズを展開していますが、EOS Mはこの弟分に位置します。
 カメラの画質にとって、もっとも重要なのがレンズとセンサー、そして画像処理エンジンになります。
 このうちセンサーと画像処理エンジンは、先日発売になったばかりのEOS Kiss X6iシリーズと同じモノを使っています。
 またレンズは、軽量コンパクトなEOS Mにあわせた新レンズマウント「EF-Mマウント」という規格を発表、EOS Mの発売と同時に2本のレンズを発売します。
 それではもの足りないヒトのために、EFマウントアダプターというモノが同時に発売になります。これは、従来のEOS用のレンズ「EFマウントレンズ」を、EOS Mで使うためのアダプターです。EFマウントレンズは60本以上発売されていますから、好きなモノを選ぶことが可能です。また、従来のEOSを使っていたヒトなら、EOS Mの本体だけ買って、レンズは手持ちのモノを使い回すことが可能なんです。
 カメラの画質にとって重要なレンズとセンサー、画像処理エンジンは、兄貴分のEOSゆずりだ…というか、おんなじだということがわかるでしょうか?
 んで以下はEFマウントのデカいレンズを付けた例。アンバランスな感じでかわいいですな。
 


 さて、EOS Mの開発にあたり、キヤノンはなぜここまで画質にこだわったのでしょうか?
 キヤノンの調査によれば、新しくカメラを買うユーザーがカメラに求めるものとは、「美しいボケ味」だ、という結果が出たそうです。
 それも、一眼レフを買うユーザーより、レフレックスレス一眼を買うユーザーのほうが「ボケ味」にこだわる傾向にあるんだそうです。
 いやーこれ、オレもヒザポンしちゃいましたよ。
「そうなんだよ! オレがカメラを買ったのは、ボケ味を生かした写真を撮りたかったからなんだよ!」
 
 スマホはもちろん、ケータイにもあたりまえにカメラが搭載されている現代。
 なにかあったらとにかく撮影しちゃうのは、すっかり日常的な行為になってきたけれど。
 というときに、「スマホのカメラの画質じゃもの足りない!」と言う人たちが、ちょっと良いカメラを欲しがるわけですな。
 スマホのカメラも画素数は高いし結構よく写るんだけど、撮れないのは柔らかいボケ味を生かした写真。
 なぜって、ケータイのカメラはレンズが小さくて、センサーのサイズも小さいから。
 レンズが大きいと取り込む光の量が多くなるから、明るく写る。
 センサーが大きければ、これまた取り込む光の量が多いから、明るく写る。
 ということでEOS Mは、EOSゆずりのレンズとセンサーを使い、柔らかいボケ味を生かした写真を撮ることを可能としたのでした。


 と、そんなことを言っている間に、EOSMが一台あいた!
 ざざざざーっとすべりこんで。
 シロートなりに、がががーっと触り倒して。
 
 んで、EOS Mを触った印象なんですが。
 じつに良かったです。
 ぶっちゃけ、良すぎてツラい。
 というのはあのね、ホラ、こないだオイラ、ペンタックスQを買ったでしょ?
 アレと比べて、あまりにもEOS Mのほうが好みだったし、モノとして良かったので、なんかもう「あー…」ってため息しか出なくって…。
 どこらへんがどう、っていうのはいろいろと理由を挙げられるんだけど、とにかくホラ、ペンタックスQを買ったばっかりだから。そこで、「あそこがああでこうで…」って書くのは、自分の買ったカメラの否定だから。キチンと書いたほうがいいんだろうなーと思いつつ、なんか筆が進まないんですよね…。


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