ーOOO-つもるつもらない

 週末は法事で青森に行っておりました。
 新幹線は思ったよりガタガタ揺れて、それはもちろん震災のせいなので、よくここまで復旧したよなーと思ったり、こういう状況の中でフルスピードで走る新幹線はすげえなーと思ったり。
 行きの新幹線の車窓から見えるのは、紅葉した山々がうっすら雪化粧した東北路。刈り入れの済んだ田んぼの真ん中で、白鳥がぽとり、ぽとりと丸くなって、ひなたぼっこなんかしています。
 七戸十和田駅に着いた時には晴れていたけれど、レンタカーを借りて走れば怪しげな雲行き。夕方5時の気温は−3度。そんな中を時速60キロで走っていたら、後ろの車にはあおられつつも、前の車には追いつけず。みんな、いったい何キロで走っているの…?
 と、路面がなんだか黒っぽくなってきます。信号待ちの前の車のマフラーから出た水蒸気はゆらゆらと、いつまでも路面の上にとどまっています。
 あ、排気ガスが、瞬間的に凍っている…?
 とすると、路面が黒くなったのは、路面も凍結してきたから…?
 もうこうなると、地元ナンバーの車ももはや時速60キロで走ることはできず、ワレワレはノロノロと進んでいったのでした。


 翌朝目覚めれば、気温はさらに低く。
 空は晴れているのに、雲がちらちら降ってくる。
 空気中の水分が冷たい空気にさらされ、瞬間的に雪となっているのでしょう。
 粉のような雪は、木の枝にぶつかると細かく砕け、ぱらりと舞い散っていきます。
 あたりは粉砂糖をふるったような、うっすらとした雪化粧をしていました。
 んで、青森の親戚に
「雪景色が美しいですねぇ」と言ったら、
「んんっ? …どこが、雪景色なんだ…?」
 ああっ! オイラ、地元だとこれくらい雪が降ったら大はしゃぎしちゃうけど、こちらの皆さんから見るとこの程度の雪は、積もったうちに入らないのね!?


 今回の法事には父や兄がいなくて、オイラ一人で我が家代表として参加してきたのですが。
 親戚の中に自分一人という、こういうシチュエーションは初めてで。
 なかなか緊張しました。
 んで実は、つもる話が全くないので、親戚の中で大変気まずい時間を過ごしました。
 …気まずい。
 オトナなら、こういうとき、うまくやりますよね…。
 ちょっとそういう方面の能力が欠けていてですねー。あうーあうー。


 夜寝るときに、コタツで寝っ転がっていた親戚のおじさんを起こして布団に連れて行こうとしたら、なんか逆に
「まあいいから座れ」
とか言われて、お説教になりましたよ。
 長い長い酔っぱらいのお説教…では済まされないような、近くて遠い親戚のおじさんの、痛いところを刺してくるありがたいお説教で、それはまー、まーまーまー。あわわわわ。
 なんだかずいぶん親身になってあれこれ心配してもらって、とてもありがたかったです。
 つもる話は無かったけれど、つまらない話かというとそんなことは無くて、あれこれ外に出て色々な人といろいろな話をしなくてはな、とかそんなことを思いました。