ーOOO-鍵泥棒のメソッド

 
あらすじ:
 羽振りの良い男・コンドウ(香川照之)が、銭湯で転び、気絶してしまう。偶然その場にいた売れない役者・桜井(堺雅人)は、出来心で自分とコンドウの鍵をすり替え、荷物を盗み、そのままコンドウになりすましてしまう。
 頭を強く打って記憶喪失になったコンドウは、自分は売れない役者だったのだと思い込んでしまう。彼は役者として成功することをめざし、新しい人生を歩み始める。
 だがコンドウの正体は、伝説の殺し屋だった。桜井は殺人の依頼を引き受けるハメになるのだが…。

 見に行く前は期待値低めで、油断してたのですが。
 いやはや大変ワタクシ好みな作品で、良かったですなぁ。


 堺雅人香川照之と、ヒロインに広末涼子のこの映画。ワタクシ的な見所は堺雅人を中心に、ちょいちょい広末涼子が見られれば良いなぁ、あと、香川照之はあっちゃこっちゃ出まくりで見飽きたなぁ…くらいな気分で。
 ところがぎっちょん。
 香川照之が大変見事だったですね。記憶喪失の売れない役者ということで三枚目役を、伝説の殺し屋と言うことで二枚目役を。いやー、うなりましたねワタシは。いままでに自分が見た香川照之の中で、一番好きな役でした。
  喜劇が幕を開ける」というのがこの作品のキャッチフレーズなのですが、見ると実際そのとおりで。ドタバタ喜劇にサスペンスが混ざったり、そこに恋があったり。ほんでもって、40過ぎての人生再チャレンジの物語だったり。全く退屈しません。
 で、悲しいシーンの最中に不意に笑える場面があって、だけどそれが悲しみを深くさせる、みたいなシーンがあってですねー。いやはやいやはや。


 この映画、封切りは昨年秋の作品なのですが、キネ旬ベストテンで脚本賞を受賞した記念と言うことで、現在全国で1000円均一で公開中だそうですぞ。
 かるーい気持ちで、見に行ってはいかがでしょうか?