ーOOO-千とちひろと屋根の上のヴァイオリン弾き

 みなさん、映画「レ・ミゼラブル」、ご覧になりましたか? 大ヒットしましたし、つい先頃、アン・ハサウェイはアカデミー助演女優賞を獲得しましたよね。
 で、あの映画って「出演者がずーっと歌いっぱなし」で、フツーの映画とは違う、独特の空気を持っていましたよね?
 それって、「オペラ」をベースにして撮られた映画だからなんですよ。
 レ・ミゼラブルを見て、はじめて「ちゃんとした歌劇」の世界に触れた人も多いのでは?
 「歌劇 … そういうのもあるのか!」と思ったアナタのために。
 次は、生の舞台鑑賞なんか、いかがでしょうか?
 もーちょっと待っとくと、帝国劇場でレ・ミゼラブルのミュージカルがはじまるのですが、「待ちきれない!」 あるいは、「レ・ミゼラブルの次は、どんな作品を見たら良いのかなぁ?」そんなあなたに。
 
 ココでワタシは、つい先日開演したミュージカル「屋根の上のヴァイオリン弾き」をオススメしたいのです。
 屋根の上のヴァイオリン弾きの初演は古く、1964年にブロードウェイで上演されました。トニー賞ミュージカル部門で最優秀作品賞・脚本賞・作曲賞など7つの賞に輝き、その後8年間、3242回も上映された、当時としては画期的なロングラン上演作品です。
 日本では1967年の初演以来、何度も再演を重ね、45年目になる今回の上演で通算1300回を迎えるのです。
 で、今回の屋根の上のヴァイオリン弾きは2013年3月5日に初演を迎えたのですが、実はその前日に、東宝株式会社演劇部さん主催の「屋根の上のヴァイオリン弾き」舞台通し稽古見学会が開催されて、ワタクシはソレに参加してきたのです。
 ということで、その模様をリポートさせていただきますね。


 まずは「通し稽古ってどんな感じなのよ?」という話。
 舞台通し稽古…といっても、もう本番前日。ですから途中でストップとかそういうことはなく、まして「演技はまだまだ稽古中」とかそんなことがあるはすがない。本番さながらで舞台は進行していきました。
 本番さながらなのは舞台だけじゃありません。客席誘導係やチケット売り場のおねえさんたちも当日のダンドリを確認しています。
 これは訓練ではない! 繰り返すッ、これは訓練では無いッ!
 客席には我々ブロガーだけでなく、取材陣も多数来席していて、カメラが何台も立ちならび、舞台を撮影していました。
 ところで、休憩時間になると、2階席の休憩所のあたりに客席誘導係やチケット売り場のお姉さんがたくさん来ていることに気が付きました。そんでもって、みんな楽しそうにくつろいでいました。あー、コレはひょっとして、みんなで楽しく2階席から通し稽古を見ていたのかな? 舞台の本番がはじまる前に、裏方のみんなに舞台を見せてあげたい。という親心なのかな? (←違うかも)


 さていよいよお芝居の話を。
 まずここで有権者に訴えたいのは、なんといっても次女ホーデルを演じる大塚千弘がめさめさ可愛いこと、それはもうめっちゃめちゃ、めっちゃめちゃ可愛いのであります!、
 そして、この次女ホーデルと恋仲になるのが、パーチック役の入野自由。入野さんは人気声優で、以前には”千と千尋の神隠し”の中で”千” "ハク" を演じていたとか。
 ということで、このパーチックとホーデルのおふたりは、”千”と”ちひろ "ハク" と "ちひろ" のカップルなのであった!
 これはもう結ばれる運命だったと言うより他に無い!
 やがて二人は、不条理な神隠しに陥るのです…(←てきとう)。


 そして有権者に訴えたいのは、”主人公テヴィエを演じる市村正親は、ヴァイオリンを弾かない!” という衝撃の事実。テヴィエの職業は酪農家なのであって、ヴァイオリンに触りさえしないのであります。
 さらに驚くのは、”テヴィエは屋根の上に登りさえしない” と言うことなのであります!
 屋根の上のヴァイオリン弾きというタイトルなのに、主人公は屋根に登らない、ヴァイオリンも弾けない、いったいどういうことなんでしょうか。
 しかしお芝居の中にはちゃんと”屋根の上でヴァイオリンを弾く人”の役が存在します。このヴァイオリン弾きは、物語の要所要所で屋根の上に登り、ヴァイオリンを鳴らすのでありました。
 じゃあ、このタイトルにも出てくる「ヴァイオリン弾き」の重要な役割って、何なのさ?
 と言う話を、またいずれ書きたいのですが…。ここ大事なとこなんだけど、なんかうまくまとまらないなぁ…。


 屋根の上のヴァイオリン弾きは、東京・日生劇場で3月29日まで、愛知・刈谷市総合文化センターで4月6〜7日、大阪・イオン化粧品 シアターBRAVA!で4月10〜14日までですよ。


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