「はじめての落語」のその次に ─◯◯◯-

一番最後に買ったCDは
「はじめての落語」だった。

先日のニュースによれば
タイガー&ドラゴン」のおかげで
今、落語にちょっとしたブームが起きてるらしい。
寄席に若者たちの行列が出来ていて、
その若者の一人にインタビューをしていた。

「言葉だけで頭の中にすべてを想像させて
 笑わされたり泣いたりして。
 そこがなんかすごいと思って…」

そう。言葉の力はすごいんだよ、と思う。
落語に限らず、
読書する喜びとか、
そしてラジオを聞く喜びとか。

私の趣味の一つはラジオを聞くことかもしれない。
ライフスタイルと言ってもいい。
もちろん会社で仕事をしながらラジオを聞いている。
ゲームをやりながらラジオを聞くことも多かった。
ラジオは何かをしながら聞くことができるところがいい。

さらに、深夜ラジオは独特の味わいがある。
あれは中学生のころ。
夜遅く、家族のみんなは寝静まっている。
インナーホンでひとりでラジオを聞きながら、
この時間まで待ったのだから眠らないように我慢。
不意のギャグに爆笑しそうになって
あわてて笑いを噛み殺して。
そこにかぶせるようにギャグ。
とうとう吹き出したりして。
親に怒られて。

あれだけ笑ったはずなのに
次の日の朝にすべてを思い出すことは出来なくて。
あれだけ面白いのに
クラスで聞いてる奴はほんのわずかで。

「ひょっとしてオレしか聞いてないんじゃないの?
 と思っちゃう部分が深夜ラジオの面白さのひとつだ」
と言ったのは伊集院光だ。

「はじめての落語」のその次に、
もっとみんなラジオを聞くとよいのに、と思う。