採用試験 ─◯◯◯-
弊社にいたバイトくんは将来警察官志望だったのだが
採用試験は狭き門だ、とかで
だらだらと弊社のアルバイトの地位に甘んじていた。
採用試験は狭き門だ、とかで
だらだらと弊社のアルバイトの地位に甘んじていた。
「年に三回採用試験があるんだけど、
警視庁は倍率が10倍くらいあるんですよー」
(※数字などはうろ覚えです)
警視庁は倍率が10倍くらいあるんですよー」
(※数字などはうろ覚えです)
「じゃぁ、他の警察とか受ければ?」
「受験日が重ならなければ受けられるんですけどねー。
でも○○県警や○○県警も7倍くらいはあるんじゃなかったかなぁ?」
でも○○県警や○○県警も7倍くらいはあるんじゃなかったかなぁ?」
「んじゃー地方の県警とかそういうとこはどーなのよ?」
「んー、…それもいいんだけど、
やっぱ事件がいっぱいあるとこがいいじゃないですか?」
やっぱ事件がいっぱいあるとこがいいじゃないですか?」
「えー、ソレは…マジでヤバそうって言うかー…
ぶっちゃけ、遠くに引っ越したくないんですよ。
できれば近場で」
ぶっちゃけ、遠くに引っ越したくないんですよ。
できれば近場で」
「お前はしょーがねぇなぁ…。
あれ、○○県警は?」
あれ、○○県警は?」
「ほどほど都会で事件も多そうだし、
ほどほどに近所だし、
そこしかないんじゃない?」
ほどほどに近所だし、
そこしかないんじゃない?」
「いやー…、
やっぱ、リンチはイヤっすよー…」
やっぱ、リンチはイヤっすよー…」
「そーだよなー」
とかなんとかいって
警官志望の浪人生活は
だらだらと2年ほど続いたのだが、
ほどほどのところで手を打つことにしたらしく
ある地方警察の採用試験に合格し、
東京を遠く離れていった。
警官志望の浪人生活は
だらだらと2年ほど続いたのだが、
ほどほどのところで手を打つことにしたらしく
ある地方警察の採用試験に合格し、
東京を遠く離れていった。
あるときソイツがふらりと弊社に顔を出した。
なんでも警察学校の夏休みに入ったらしい。
なんでも警察学校の夏休みに入ったらしい。
「どーよ、授業は?」
「やー、マジ楽しいっすねー。
なんか、授業で家宅捜索の方法とかをビデオで見るんスけど、
モザイクなしの警視庁24時みたいっていうか。
もう迫力が違いますねー。
あと、押収品のエロビデオとか授業で見たっスよ。
もう、なにしろ
警察に押収されちゃうぐらいマジですげえエロいビデオで
それにモザイクかかって無いんだから
ホント、マジでスッゲーエロいんすよ」
なんか、授業で家宅捜索の方法とかをビデオで見るんスけど、
モザイクなしの警視庁24時みたいっていうか。
もう迫力が違いますねー。
あと、押収品のエロビデオとか授業で見たっスよ。
もう、なにしろ
警察に押収されちゃうぐらいマジですげえエロいビデオで
それにモザイクかかって無いんだから
ホント、マジでスッゲーエロいんすよ」
あれから数年がたったが、彼も今や立派な警察官で
日々平和を守るために
警察官としての使命に燃えているのだということを
ここで申し添えておく。
日々平和を守るために
警察官としての使命に燃えているのだということを
ここで申し添えておく。