ーOOO-扇風機旋風

an_dan_go2006-07-16

 本業和菓子屋のあんこ職人であるところのワタシが作業をしている工場は、夏はべらぼうに暑い。
 あんこを練っていると、工場の中にはもうもうと湯気が立ちこめ、湿度は80%を突破する。たとえ気温が35度の日でも、一歩工場から外に出れば「涼し〜い♪」と思えるほどだ。
 んが、そんなコトをしていては、いつか室内で熱中症にかかってしまう。
 で、こないだ業務用扇風機というヤツを買ってきた。お値段は5000円ナリ。
 どこらへんが業務用なのか、っつーと。
 まー、何しろデカい。羽根の直径は45センチだ。



 で、羽根はアルミで出来ている。無骨と言おうか質実剛健と言おうか。羽根が壊れる心配はなさそうだが、ギラッと鈍く光っていて、うっかり指が触ろうものならスパッとイッてしまいそうだ。



 そんでもって、いかにも業務用らしいというか、「あー、コレってご家庭用のモノじゃないんだなぁ」と思わされるのが、その動作音だ。グヴヴヴヴンと騒々しくて力強いモーターが巨大なアルミ羽根を回転させて、ボギュヴヴヴヴンと大量の空気を吹き付ける。
 アルミの羽根を回転させると、あたかも刃物が回転しているような危険な輝きを放つ。



 扇風機を窓際に設置しておくと、窓の外から大量の空気を吸い込んで、どーんと室内に送り込む。
 もー、コレが感動的に涼しい♪
 っていうか、工場の外に一歩出た瞬間に「涼し〜い♪」とは思わなくなったなー、という感覚なので、ホントの意味で「涼しくなった」というのとはだいぶ違うんだけど。でも工場の中の気温と、外気温がほぼ同じになった、というのはかなりうれしいコトなのだった。
 最初のウチは「このクソ暑い工場で、扇風機なんか効きゃぁしないだろう…」と、扇風機の効果をナメていたワレワレ。だが、予想以上の威力と働きぶりに、我々はすっかりベタ惚れ。
 ウチの新人くんは、うっとりと扇風機をながめて、「カッコいいなぁ…」とか言ってました。うーん、その気持ち、わからんでもない。
 よーし、コレで今年の夏を涼しく乗り切るぞ!(当社比)