ーOOO-「さらにすごいハイボール」の世界へようこそ

 ハイボールナイトbyサントリーレポートの続きです。
 すごいハイボールの作り方を学び、口にしてそのスッキリ感にうなっていたワタシ。
 そのとき、「さらにすごいハイボール」の紹介とその作り方の説明がなされたのでした。
 

 「さらにすごいハイボール」の作り方 <角ハイボール

  1. うすはりグラスにたっぷりのかちわり氷を入れて冷やす
  2. 冷蔵庫で冷やした角瓶を注ぐ
  3. 冷やしたザ・プレミアムソーダを丁寧に入れる(ウイスキー1:ソーダ2〜3)
  4. 炭酸が逃げてしまわないようマドラーでタテに1回混ぜる
  5. お好みでレモンをピールする

 すごいハイボールがあれだけ美味しいワケですから、「さらにすごい!」っていわれちゃうと、何がどうちがうのか、そしてどんな味なのかが気になりますよね。

「うすはりグラス」とはなんぞや?

 さて、「すごいハイボール」の作り方と比べて、最初に気になる点。それは、1の「うすはりグラスに〜」という部分。
 うすはりグラスって、どんなグラスなんでしょうか?
 
 「うすはりグラスで飲りましょう!」
と、手元の資料には書いてありますが。しかし「飲りましょう」なんて単語をサラッと使っちゃうっつートコが、さすがサントリー広報部って感じがしますよね。あ、話がそれました。
 資料によりますと、うすはりグラスはガラス職人による手吹きのタンブラーで、その薄さは約1mm。重さは普通のタンブラーの約5分の1、という薄くて軽いタンブラーなのです。
 
 じつはその「うすはりグラス」を、記念品として一ついただいてきました。
 重さ54グラムのグラスというのは、手に持ってみるとグラスのような感じがしなくて、空っぽのペットボトルを持っているような感覚になります。厳密に重さを比べればペットボトルのほうが軽いんだけど、でもケータイ電話の半分以下の重さのグラスというのは、とにかく軽いんです。
 
 この薄さ、フチよりも底を見てもらった方が伝わるかなーと思ったんですが、どうでしょう? 底面の部分のガラスの厚みも、側面の部分と大差ありません。
 グラスをにぎりしめると弾力を感じて、たわんたわんとしなる感じがして、ぎゅっと力を込めるとグラスがグググっとゆがんできます。チョー怖い!
 ちょっと汚れたからと思って撮影前に洗ったけど、洗うのが怖い! それから、ふきんで水滴を拭うのも怖い! なんかギシギシいうよ!
 
 でー、そーいう「うすはりグラス」でハイボールを作ってみると、どうなるか?
 いまにも壊れそうなグラスなので、ソッと持ち上げて、ソーッとクチビルに運びます。
 フツーのグラスより、指先もクチビルもひんやりとしてきます。
 氷を直接握りしめているような感じ。
 ガラスが薄いというだけで、こんなに違うモノなのか?
 中の温度が直接伝わってくる感じがします。
 氷の部分とハイボールの部分で温度が異なることがわかります。
 氷がグラスの中で回転すると、そのことを指先で感じることができます。


 グラスが違うだけで、おいしさの感じ方が違う!
 そして、味わいだけでなく指先の感触も「おいしさ」のうちに入るのだなぁ、と感じました。

お好み次第のレシピです

 さて、そのほかにも「すごいハイボール」と「さらにすごいハイボール」では、レシピが異なる部分があります。
 5)の部分には、「お好みでレモンをピールする」なんて書いてありますね。
 「お好みで」ってトコがポイントで、入れても入れなくても良いわけです。
 さらに、資料の中にはこんなページがありました。
 
 「ハイボールにレモンを入れるか入れないか?」 そして「氷を入れるか入れないか?」はお好み次第、自由なのです。
 この選択肢によって、4通りのハイボールが楽しめるわけです。

「さらにすごいハイボール」の世界へようこそ

 この「さらにすごいハイボール」のレシピの中で、ワタシが一番驚いたのは2)の「角瓶を注ぐ」という部分でした。
 「すごいハイボール」のレシピで使った「白州12年」って、1本8000円のお酒なんですよ。だから「さらにすごいハイボール」ではもっと高級なウイスキーを使ってもおかしくないはず。
 なのに、「さらにすごいハイボール」のレシピで使う「角瓶」は、一本1000円の安いお酒なのです。
 なぜ「角瓶」なんだろう? ワタシは考えました。
 それは、サントリーのみなさんにとって「角瓶」が特別な存在である、ということが一つ。
 そして、「『角瓶』を使って、もっと気軽にハイボールを楽しんでください」というサントリーさんからのメッセージが隠されているような気がしました。


 「すごいハイボール」というレシピは、ハイボールを作ったことがない私たちが、家で自分でハイボールを作るときに気をつけたい注意点をまとめたもの。
 そして、「さらにすごいハイボール」というレシピを、すごいハイボールとの違いに注目してみてみると

  • グラスをいつもと違う物に変えてみませんか?
  • ウイスキーの種類を変えることで、味が変わりますよ
  • 炭酸水の種類を変えてみるのも面白いですよ
  • 氷を入れないハイボールも、おいしいですよ
  • レモンをしぼってみても、おいしいですよ

 つまり、

 「すごいハイボール」というレシピにこだわらないで、あれこれ楽しんでみませんか?

というメッセージが込められているのでした。


 今回の「すごいハイボール」は、あくまでもシロートが自分の家で作ってみて失敗しないレシピの一例。
 でも世界中のバーには様々な、その店オリジナルの「すごいハイボール」があるわけで。
 BARで飲む"すごいハイボール!"とは? (BAR-NAVI 公式ブログ)というページによれば、

様々なお店を回らせていただいた中で、面白いハイボールにはいくつも出会いました。
 ★ウイスキーを冷凍庫で冷やし、(−26℃にもなります!)氷なしで作るハイボール
 ★ミキシンググラスで、徹底的に氷とステアして冷やして作るハイボール
 ★作ったハイボールに、別の個性の強いシングルモルトを1tsp加えるハイボール
などなど…

また、その香りつけも様々です。
 ★レモンピールで、遠くから香りを飛ばす
 ★グラスの淵をレモンピールでなぞる
 ★グラス全体にピールで香りを飛ばす
 ★果汁やピールを絞らず、レモンスライスを沈める
などなど…


 ハイボールの作り方にはいろいろあるわけで。
 グラス一つとっても、さっきの「うすはりグラス」には「うすはりグラス」の良さがある。
 じゃあ重たくどっしりしてカッティングが施されたグラスはダメなのか?
 もちろんそうじゃない。カッティングが光に映るとキラキラしてキレイだし、水滴でグラスが濡れてもカッティングが指に引っかかるからすべらない、という実用的なメリットもある。


 今回のイベントで教えてもらった「さらにすごいハイボール」の作り方の一番肝心な部分は、

 ハイボールの作り方は「すごいハイボール」だけじゃありませんよ
   いろいろな作り方を試してみて、
     自分好みの「さらにすごいハイボール」を作ってみてね

というコトではないかなぁ、と思いました。


 さらにすごいハイボールの世界へ、ようこそ!